働き方改革ーがんばらない働き方

やりたいことだけをやる

 今までやらなければいけないことに優先順位をつける、ということばかりを言われてきたが、やらないことを見つける努力というところには、目がいかなかった。やらないことを決めるというアイデアは、スティージョブズのエピソードで知っていたが、ここまで徹底すれば、確かに生産性は上がると思ったので、書き記しておく

 

To Do Listを捨てる、Not To Do Listを作る

 今まではToDoリストを作って、何をやったかを確認しながら日々の業務を続けてきた。ここで大事なのは、やること出来るだけ減らすことが何よりも重要。

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別の言い方をすると、普段の業務の中で、自分でなければできなかったことは何かを10個挙げられたなら、あなたの生産性は、テコ入れする必要もないくらい高いことを意味している。

がんばったと思っていても、頭を使わずに終業時間になるのを待っていることは、今のオフィス勤めの従業員には往々にして起きていること。自分の業務の中で、以下の要素があるものは、どれくらいあるかを整理してみて欲しい。

  1. 同僚に依頼できる。
  2. 部下に依頼できる。
  3. プロに依頼できる(外注)

上記3つに当てはまることがあるかどうかを整理してみて欲しい。そこにかかる経費が払えないから自分でやる、という選択をした場合は、組織自体に大きな無駄があるはずだ。

がんばるって営業成績を伸ばした人が、管理職になって業績を伸ばせずに苦労することはよく聞く話。それは、自分でやってしまうから、下も仲間も育たないためだ。部下に依頼するより、自分で解決してしまう。

しかし、そのやり方で出来るのは、小さい規模の会社だけだ。億を超えるビジネスでは、自分一人が動いたところで何も成し遂げられはしない。できる人は、ある意味、何も出来ない人でもある。

逆に今は小規模だけれども、なかなか桁を増やせない。筆者の働く会社も、歴史は長いものの、なかなか売上の桁を増やせないで長く続いている。働き始めて分かったのは、捨てるべき慣習が多くあったということ。

外に振るためには原資が必要。しかし、その原資を昔からの慣習に支払っている会社は多いのではないか。自分達のビジネスが傾きかけても、今原資を払っている先は救ってはくれない。リベートや補填を払えば、多くを買ってくれるかもしれないが、利益が残らないなら売っていないのと同じだ。

無駄を出来るだけそぎ落とし、他人に任せられる原資を捻出し、時間が空いたスペースで、次の策を練る、またはリラックスの時間に使ってもいい。いずれにしても、自分自身は、いつでも自由に考えられる余裕の環境に置くべきだ。

ヴァージングループの創始者、リチャード・ブランソンは、自分は何も出来ないと公表している。「出来ないから、できる人にやってもらっている」。もちろんお金があってできることなのも分かっている。ただ、人にやってもらって大きくなれるのなら、そこに払っているお金は有意義と言えるものではないだろうか?逆に自分自身で何でもやって、そこにも経費が掛かったが、大きくもならない、利益にもならないなら、頑張っているように見えても、外から見れば、頑張っていないことと変わりない。

がんばらないことは悪じゃない

頑張る⇔頭を整理する、という逆説関係にあるのは気が付いていただろうか?

頭を整理すれば、冷静になれば、自分がなぜしなければいけないのか、する必要がないかが分かってくる。オフィスで8時間仕事をした人の業務を、整理すると大抵、実働は3時間くらいになると思う。

多くが移動、アポの待ち時間、たばこ休憩、会議ではないだろうか?筆者も昔はたばこを吸っていた。1回に10分と考えると6回喫煙に行けば1時間喫煙していたことになる。もちろん、そこから生まれるアイデアもあるため、完全に無駄とは言えないが、ここでは、頭を使っていないという位置づけで考えてみよう。

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会議は、頭を使っているわけでもなく生産もしていない。本来は、何かを直ぐに決めたくて、主要メンバーに集まっていただき、会議の終わりに、アジェンダで決めたかった内容が決定する、のが会議だ。

しかし、参加メンバーの発表を聞く場であることも多く、最初から最後まで一言も発言することもなく終わることもしばしば。その時間があれば、どれだけのアイデアをブレストできるだろうか、と考えると非常にもったいない。

会社のパフォーマンスを周知させるだけなら、CEOなり本部長が、全員に対して情報を発信すればいいと思う。それで十分に知って欲しいことを共有できる。

 ずっとやらない

同じことはずっとやらない。あるいは、関わらないという言い方もいいかもしれない。

事業計画で新しいことを始めるのに、あなたの力が必要だろう。実行は、一人ではできないから、部下や同僚の力を借りて、上手く利益を出せた、という流れができたとしよう。何名かの力を借りて上手くいったのであれば、あとはプロに任せてやってもらい、関わることをやめ、新たなことを考えることに全精神力を注ぐべきだ。

又は、ずっとかかわる場合、決して同じ方法で毎年惰性に行わないこと。何かしら、やり方を変えていくことで、誰にも飽きが来ない。

往々にしてある企業の問題点は、ヒット商品に依存し続けること。

一度ヒット商品を出すと、過去の栄光から抜け出せなくなる。過去にヒットした商品であれば、栄光が去ってもそこそこの従業員を食わせていくだけの利益はまだ出せる。既にトレンドが去ってしまっても、まだやっていないことがあるはずだと、過去の商品に拘り続け、新たな道を模索することを諦めている。

仮に食品で始まった企業が、その後ITで華々しい業績を出したっていい。創業時との親和性がなければならないというルールはない。

先に挙げたヴァージングループは、親和性なんて何もない。業種は多岐に亘っている。もともとは、雑誌を発刊したことから始まる。しかも、学生時代に発刊をして、それが成功したことをきっかけに高校を辞めている。つまり中卒なわけだから、成功に学歴を関係ないことも証明している。

編集業から、次に始めたのが、バージンメガストアという中古CD屋だ。それ以降、旅行、エンタメ、健康出版、メディア、エネルギー、鉄道、リテール、通信、ホスピタリティ、ビジネスサービスと多岐に及ぶ。旅行カテゴリーでは、宇宙旅行ビジネスを行う会社まである。時代に合わせて、役に立つ方法を変えては実現している。

失敗もあるが、一歩踏み出すことは学ぶにおいては重要。「見切り発車」という言葉をネガティブな意味で使う人は多くいるかもしれないが、筆者は「見切り発車」がいいきっかけになると思っている。

 会議に出ない→揉める、怒られる、怒られ続ける覚悟をする

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何も決まらない会議は、日本の定番。現職に入社したばかりの時は、自分のパートが30分しかないにも関わらず、終日の会議に朝から終業時間まで出ていた。筆者の出番は最後の30分。既に出席者は、集中力がない状態、だったが、現在は、出席はオプションとなっているため出席はしなくなった。出席せずともメールまたは電話で結果、プラン等は全て伝えることができる。会議は、どうしてもまとまった人数の同意又は意見を聞きたい大事な時のみ行うことが理想だろう。

  もう一つ。アジェンダはあるが、決定事項のないもの。共有だけの場合は、CEOが配信という形で伝えるのがいいと考える。前職では自社放送局で編集したCEOのコメントや社内ニュースを全国に配信する手法があったが、小規模でもそれでいいと思われる。朝礼行っている企業で、朝礼時に、朝礼でなければいけない話をしている企業はなかった。大抵数字の報告の際に朝礼が行われたが、本日の一言みたいなことを当番の人が言わなくてはならず、それを考えるのがストレスだった。いらないと思う。

  • 取り敢えずあって話だけでも聞いてもらいたい会議(誰かに行ってもらって内容を聞き、必要である時だけ次の会議に出る)

これは、経験上、上司がそのまた上の上司に1日何件最低でもXX件回らせろ、というような注意を貰った際に、部下に命ずる場合が多いかと思う。部下の時も上司になってからも件数は、数字を取るのは件数ではない、と思っている。全く関係がないわけではないとは思うが、全てにおいて等しいクオリティで回れるなら回っても成果は出ると思う。

しかし、お客さんの商品やサービスに関する情熱もまちまちなため、とりあえず会って話だけでも・・・から成約した例は、偶然のラッキーパンチを除き経験がない。それよりかは、相手がどれだけ小さなクライアントでも、自分のパッションに乗ってきて、製品やサービスを少量でも購入してくれ、それが功を奏した時の方が、100倍意味がある。まさに人の役になったミッションの結果である。そういう貢献を増やした方が得する人は増えるだろう。

 

7人以上の会議には出ない→7人以上いると話が纏まらない

本当にこれは正しいと思う。会議室が小さいのがベストというのがいいかもしれない。会議室が小さければ、多くを招待できないので自ずと少人数となるからだ。同時に資料の量も少量がベスト。色々な意味でダッシュボードの内容のみが一番理解しやすい。作成する人も読む人も楽でいい。

 

発言がなかった人は、次の会議に呼ばれない

会議は、決めるか話し合う、ために集まっているので、聞いているだけなら、ライブ映像を見てもらった方が効率的だと思う。発言がなかった人は、発言のタイミングをうかがっているとも考えられるが、そのタイミングは作るもので、待つものではない。日本の文化では、発言をした方が疎まれることも往々にしてあるため、発言しないという考え方もあるが、そんなことで昇進できない会社なら転職するか起業すればいい。海外から買い付けをして、アマゾンや楽天マーケットプレイスで売るだけでも、それなりの金額を稼げるはずだ。

人間関係(極端にわがままになる)

極端な例かもしれないが、これくらい極端にしないと、人は変われないし、変化を分かってもらえない。既読スルーすれば、相手を怒らせることもあるだろうが、仕事関係だけの仲であれば、それくらいドライになってもいい。逆に気を使い過ぎて生産性が落ちたのだから、自分の生産性を下げる相手からは、距離を置いてもらえてよかったくらいに思った方が何倍も先に進める。

 

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返信しない

  • 既読スルーで意思は伝わる→NOのメッセージ

極端な例かもしれないが、これくらい極端にしないと、人は変われないし、変化を分かってもらえない。既読スルーすれば、相手を怒らせることもあるだろうが、仕事関係だけの仲であれば、それくらいドライになってもいい。逆に気を使い過ぎて生産性が落ちたのだから、自分の生産性を下げる相手からは、距離を置いてもらえてよかったくらいに思った方が何倍も先に進める。

 

会わない

  • 自分で会う人間は自分側で決める
  • 相手に自分のスケジュールをコントロールされないこと

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ビジネスの場でもそうだけれど、保険などの勧誘業は、こういうのが多い気がする。保険の話を聞き、いいと思うことはある。その際、今の保険会社の内容をもう一度確認します、という返答をすると、いつ頃ご連絡差し上げればいいですか、と流れではそうなる。ただ、本当に加入したければ、そこで内容を確認するし、言わば、今回はいいですの意味なのだが、何とか繋ぎとめようとあの手この手で電話を連続かけてくる。

8割方正しいと思うが、恐らくSalesforceのような基幹ソフトを使っていて、フォローアップをしたとか、何件に電話を掛けたというような証拠を残すための行動の一つでもあると思う。

電話でも訪問でも内容に関する会話をすれば1件扱いするみたいなルールがあるはず。結果の数字が悪くてもプロセスの行動に関する回数が目標を達成していればひどい成績とまでは言われない、などの社内事情があり、月の商談回数の1を取るために、消費者や法人顧客の時間を犠牲にしてもらっている例だ。

数打てばあたるのは、嘘ではないと思う。しかしながら、その時間の犠牲になるのは、相手方だということを常に認識しておかなければならない。どれだけ有益な情報であっても、相手のニーズと合致していなければ、苦痛な商談にしかならない。苦痛から成約は生まれない。

社内の状況が変わるにつれ、断っていた案件がニーズになることがあり、成約することもあるだろう。でも、それはラッキーパンチのカテゴリーである。電話での話の際に、向こうから話を聞きたいという情熱を貰えない限り、その場で終わらせるべきだ。またSalesforceには、形式だけのために数字を加算するのではなく、現場の温度感を緻密に書き込んで知らせた方が、本当の意味での営業の質の向上になる。管理する上司は、その上の上司に正当性を伝えるために、部下の時間を犠牲にしているのだ。

会議に出ない、の下りで、沢山怒られることになる、と書いているが、上司に正当性を述べれば、怒られるだろうし、言い訳を言うなと言われるだろう。しかし、何度も転職した人なら分かるかもしれないが、

頭ごなしに怒ったり、人を切ったりしてきた上司は、科学的根拠は分からないが、不思議とあなたが辞めた後でも、辞職に追いやられている

これは、何社経験しても、自社でも先方でも同じ。人をひどい扱いしている人は、必ず窮地に追い込まれる。

筆者は、それを糧に強い風当たりでも前進することを選んでいる。

人間の層(太字だけ会うべき)

  1. 変革層 世界を変えたいと思っている層→会うべき
  2. 実践層 行動してもがいている層→会うべき
  3. 変えたい層 変えたいんだけど一歩踏み出せない層
  4. 気づいた層 諦めてる層
  5. ゆでガエル層 変革しないといけないということに気が付いていない層
    1. 説得しない
      • 人を自分で選ぶ
      • 無理して説得しない

久しぶりに会った友人が、過去に拘り何年にもわたり、同じ内容でネガティブにふるまっている姿を見ると、目も当てられない。その時に思った気持ちを素直に伝えるようにはしているが、そのアドバイスすら与える必要もないんだな、と最近は思う。

ネガティブな人がアドバイスを聞いて、立ち直れるなら、既に立ち直っている。アドバイスを受ける人には、適性があると考えている。何に対してもあまのじゃく体質の人は、何か対策はあるのかもしれないが、アドバイスを与えないようにしている。むしろ、二度と会わない方向にもっていっている。

逆に、意外と世間には舐められることは多いかもしれないが、アドバイス適正がある人は、詐欺にも会いやすいかもしれないが、素直な人だ。いいと思ったことに素直にいいね!が言える。そういう人には、犠牲を惜しまず力になるようにしている。

生活

  1. 本を読み切らない
    • いいと思える部分だけ読む
    • 自分に物足りなさを思わせる個所は読まない
    • 何でもいいところだけを習得する
    • 苦手や自分に合わないことを無理に習得する必要はない
  2. スマホをカバンに入れない
    • 会議中にスマホをチェックするのはいけない、という空気はいらない
    • 通知はオフでいい
    • 会議中に分からないことは、すぐにネットで調べた方が効率的
  3. 大きすぎる夢を持たない
    • 夢を持った方がいいというプレッシャーを捨てる
    • 自分が一番今やりたいことだけ、小さくていいからもつ。
    • 小さいミッションXアクションX数=実績

夢の個所も、小さい夢の積み重ねで十分自信をものにできる、というのが持論になっていたので、決して間違ってはいなかったと確認できた。

小さな夢を一つずつ叶えていくにも、そこへ行くまで精神的にしんどい目にはあったりするけれど、結局、時間が経過してみると、実現できたというのが経験から言えることだ。焦らないで今できる一歩を少しでいいから踏み出して欲しい。

人間は、「思ったことを形にする生き物」だ。思っていないことは、形にならないし実現しようともしない。だから、見切り発車が重要だと思ってる。結局、発車後に躓くことは常だが、最終的には、モノにできる。そういう考え方を持つ人が増えて欲しいと切に願っている。

人間は、「思ったことを形にする生き物」だ。思っていないことは、形にならないし実現しようともしない。だから、見切り発車が重要だと思ってる。結局、発車後に躓くことは常だが、最終的には、モノにできる。そういう考え方を持つ人が増えて欲しいと切に願っている。