【英語】Day 1 英語上達で言えること

英語に関するYouTubeやブログは非常に沢山ある。自分に合うのがどれかを探すのも大変だけれど、こういうものには世界はない。『自分が探していた疑問の回答がそこにあるかないか』、それが全てでしょう。

自分には、5年間の米国での就学経験と12年間の就労経験がある。就労も英語を使っていたけれど、英語が上達したなと思うのは帰国してから。会話レベルでの成長は、帰国後に変わったかどうかで言うと、それほど変わっていないと思う。しかしながら、ビジネス英語、会社で外国人上司にプレゼンする際の表現力は上達したような気がする。

人によって判断はまちまちだと思うが、上達を押し上げてくれる要因は

責任がその発言にあるかないか

というのが持論。その発言をしている時の、自分の責任の大きさがどれほどのものかで上達の速度が変わっている気がする。

経験で言えるのは、勉強をする環境レベルによって、身につく速度が変わっている。

速度1 独学で漠然と上達したくて勉強している

速度2 勉強方法がテキストではなく、実践のみ(恋人が外国人など、毎日の生活の一部になっている)

速度3 会社の同僚の多くが外国人で、常に英語でコミュニケーションをとらないといけない。

速度4 会社の同僚が外国人で日本人も半分ほどいるが、顧客が全て外国人でメールも電話でのサポート等も英語で行わなければならない。

速度5 速度3同様、日常的に職場で英語を話さなければならないが、部長やCEO等の上級職についていて、会社の方向性や業績、時には海外本部と予算を取るために闘わなければいけない立場にある。

が経験で判断でいる勉強の環境レベルである。

 

配偶者や恋人が外国人でも上達は早くないのか

速度1と比較すると早いというのが見てきた上での回答。配偶者や恋人が外国人の場合で英語を流暢に話せる人は、「予め話せた」人が多い。もちろん、「予め」レベルになるためには、何度も話す機会があったからに他ならないが、話せなかった人が一人目の外国人の恋人からそのまま配偶者となって何年も一緒にいる夫婦を見てきたが、必ずしもうまいとは限らない。寧ろ、独学で教科書だけで勉強をしてきて、英会話は全くしてきていない人と同じレベルの会話力の人は沢山いる。

この事実から見て取れるいいニュースとしては、流暢に話せなくとも、意思疎通ができるということだ。もちろん、お互い完璧ではないので、特に第二言語の方が会話のメインになっている側は、自分の言いたいことを伝えきれずにフラストレーションをためていることだろう。

しかし、人に伝えるのに重要なことは、言葉の数ではない。

短くて伝えたいことだけを伝える短い文章

特に英語に関しては、これが話せることが、上達のカギになる。

日本語は文化的に、回りくどく話す言語だが、英語は必要なことだけを端的に伝える仕組みになっている。

アメリカの大学の教科書は中学生レベルの表現方法で書かれている。文章の組み立て方らも非常にシンプル。だから、日本語の教科書で勉強するより分かりやすいと言える。日本は、学術書は難しく書かれている。そう書かなければいけないのですか、と思えるほどに複雑で難しい書き方をする。

文章の組み立て方が、理解やコミュニケーションの仕組みになっていると考えて間違いない。

速度3 会社の社員の中で殆どが外国人の場合

これは、速度2と同じくらいの要素かと思う。外国人の恋人、友人、配偶者が出来ない人バージョンと考えると分かりやすいだろう。

この環境下でも上達が遅くなる要素は沢山ある。

  • 会議の場でも、聞くだけで発言する必要がなければ発言しないまま乗り切れる
  • 社員同士のパーティーがあっても出席をしないという選択肢もある
  • 全員参加の場合でも、会話を最小限に抑えることが出来る。パーティーの間中、人があまり来ない場所に移動して、個人的に友人と日本語で電話して時間を凌ぐことだってできる。

どれ程、外国人が周りにいる環境であっても、あなたでなければならない発言が存在しなければ責任を伴わないので上達に時間がかかる。

この環境が、速度2と比較して上達の意味で上にあるのは、仕事でEmailは英語で沢山送受信している。社内での会話をチャットで済ます会社も多いと思う。そういう英作文には強い。

話せればかけるんじゃないの?と思っている人がいるが実は微妙に違う。口語はある程度、文法が崩れていようが伝わればいいという状況が多い。しかし、チャットは口語でOKだが、ビジネスメールを口語で書くわけにはかない。日本人で外資系で働いている人の多くは速度3に属している人が多いのではないかと思う。

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https://unsplash.com/photos/npxXWgQ33ZQ

私は、米国での就労で1社だけ米国のオーナー企業で働いたことがある。自分しか日本人がいなかった。この時点では、速度3なのだが、カスタマーサポートをしていたため、アメリカ人の消費者に対して、英語でメールを返信しなければならなかった。この要素が自分の英語の能力を急速に高めた。

 

カスタマーサポートの返信の多くはコピペひな形

消費者に対してのカスタマーサポートをしている人は、自分が使いやすいコピペ雛型を持っていると思う。私も当時の上司が非常にサポーティブで、メールを送る際に、送る内容の英語に誤りがないかを見てもらったりしていた。上司も協力してくれた。

その上司が書いた英語の返信をコピペ雛型として蓄積していったのだ。

カスタマーサポートの問い合わせ内容の多くは、いくつかのカテゴリーに集約される。一般的な問題の場合は、コピペでの対応がよく使われる。自分が問い合わせる側の時も、コピペ対応だなと思えるものは、更にサポートに問合せするのはやめ、YouTubeGoogle検索で回答を見つけるようにしている。

このコピペ雛型の書き方を覚えたことで、ビジネスメールの書き方を覚えた。

実は、学生の時にはまだ気が付いていなかったのだが、ビジネスメールでは一人称よりモノや事を主語にもってきて、過去分詞の形で書くことが多いことに気が付いた。

また未来形はWILLだけではなくto~という書き方もよく使われている。今思えば予備校の先生がそんなこと話してたな、と思い出したけど、当時は受け身で受講しているので全く身につかなかったわけだ。

速度4 対応する顧客が外国人で自分でなければいけない場合

ここで初めて大きな責任がついてくるため、経験したことが記憶に残ったり習得したりというレベルに変わる環境下だと思う。

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自分が米国でカスタマーサポートをしたのも、メールでのやり取りだったにせよ、回答を上司や同僚からもらう英語でもらうわけで、その内容を一字一句漏らさぬようにと集中力が高まる。その瞬間が一番習得に結びつくと思われる。

言語に関わらず習得に必要なのは時間ではなく集中力。3時間以上勉強をし続けても、実際に習得に使われる集中力は30分くらいのもののはず。30分ぶんの知識が身につき後は記憶から忘れ去ってしまうことの方が多い。であれば、最初から30分しかしないでいいと思う。

私がカスタマーサポート業務を行っていたころは、午前中に集中してコピペ雛型を活用しながら、数をこなして午後には問い合わせ待ちのメールがない状態にしていた。メールが来ない時間は、自己啓発に時間を使っていた。要は、8時間の拘束があっても、実際に必要な時間は非常に短いということ。それ以外の時間は、惰性に過ぎるが作業をする時間となっていることが多い。職場だと、コーヒーブレイク、たばこ休憩、移動、メール処理、経費精算、稟議作成、会議、資料作成など生産をしない作業に多くの時間を費やしている。

 

速度5 上級職に就いていてグローバルに情報発信をする義務が生じている

この環境下だと、会社での言動にはどれも責任が伴う。この段階だと流暢でネイティブのような発音で話せるのが当然と思う人もいるかもしれないが、正直、「話せる」というのがキーではなく、「何を伝えられるか」が最も重要。

TEDに出ている日本人の中でも決して流暢で発音もきれいでもない人も登壇する。それは「何を伝えられるか」を持っているからだ。伝える内容が会社の方向性やビジョンを伝えるものであれば、当然、責任も大きくなる。その責任の大きさが上達のスピードを速める。

最後に必要なのは、「上達しようとする意志と努力」。この「何を伝えられるか」を持った人でグローバルの仕事をしている人でも、「是が非でも自分で伝えたい」と思ってない人であればもちろん外国語なんて話せるようにはならない。どんなに無理やりでもいいから、伝えようとし続ける意思と根気が必要。

モノマネに似ている

最後に外国語の習得は、モノマネに似ている気がする。

モノマネのタレントさんは、歌真似がそっくり。特徴を掴むのがうまい。英語の歌を歌わせても本物そっくりだ。しかし、彼らが英語で会話をしているのは見たことがない。でも、絶対上手になれると確信している。

自分が英語の上達に頭を悩ませいた時期、クラスが終わり教室から寮へ戻るまでの道すがら、周りに人がいないのを確認しては、覚えたばかりのフレーズをアメリカ人が話したそのままの言い回しで、小声で独り言でマネしながら岐路についた。周りから見たら怪しい姿だが、舞台俳優が人のいないところで練習するのに似ている。

実際、その文章がどういう単語の組み合わせで出来ているのかが分からないと仮定しよう。聞こえたままを口に出すことが、一番、本物の発音に近づけると思っている。

どの外国人もアクセントが取れない人がいるのを多く見かけるけれど、それは言語を視覚的に理解していて、音で取り入れていないんじゃないのかなといつも思う。俗にいう、日本語英語を流暢に話す人も、その発音がアメリカ人が話す発音とは違うことは絶対に認識しているはず。

にも拘わらず、変わらずに日本語英語アクセントで話し続けるのは、自分の発音が間違っていないという思いがあるからだろう。

米国の州である「Conneticut」という英語

日本語で表記すると「コネチカット

英語の発音は「ケネリケッ」と聞こえる

コネチカットと是が非でも話す日本人の方に「アメリカ人はコネチカットと発音しているように聞こえますか」と質問したら、「聞こえない、でも学校でそう習った」なんて風に答えるのではないでしょうか?

つまり、現地の人間の本物の英語よりも、学校の先生の方が正しいのです。だから、日本人が英語話せないというのは、学校の先生が話さないか、英語を会話の一部として教えていないということなんでしょうかね。

仮に日本にアメリカ人の英語の教師しかいないとします。そして、日本語を一言も理解できない方しかいないとします。すると、その先生は、英語を英語で教えていきます。

生徒がきょとんとした顔になって、分かってないのかな、と思っても日本語が話せないので、是が非でも英語で英語を教えていきます。これを繰り返すと不思議と、英語で説明している英語の意味が分かってくるんです。その前に、分からないはずだった英語の単語一つ一つを耳が拾っていけるようになっていくんです。ここで重要なのは、この環境が一方通行ではない対話の環境になっているからです。

一方通行の環境だと上達しないんですよね。映画の字幕が証明しています。

映画の字幕で英語が分かるようになるのであれば、日本人はほぼ8割がた話せていますよ。映画の字幕の場合は、フォーカスは字幕にあって、英語の部分はどちらかというとBGMに近いと思う。対話だと英語に集中するため後に単語を拾えるようになるんだと思う。

  • 映画の字幕と対話では、集中している個所が違うということ
  • フォーカス知る部分が習得に繋がること

この二つだと思います。

仕事の仕方も同じで、集中したところが実績になっているはずです。

逆に言えば、実績を出したいところだけに集中した方がいいということです。

 

もう一度、仕事の仕方と学習の仕方を見直してみるのも悪くないです。