移民に寛大な国

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今までスウェーデンが移民に寛容な国というのは把握してなかった。北欧に移民した知り合いはいなかったから聞いたことがなかった。ただ、サンドイッチマンポッドキャストフィンランドに移住した人が、非常に過ごしやすいという話をしていたのを思い出した。

イメージだけれど、外国人というかアジア人がいるイメージがあまりなかった。アメリカに留学している時、人種がかなり様々だなというところで、移民に寛容な国だとは思ったが、スウェーデンのように外国人でも医療費が無料とか授業料が無料とかいうのは非常に嬉しい行政サービスだ。

また5年住んでいれば永住権の資格が得られるのも嬉しい得点だ。日本も確かそのはず。5年いれば永住権の資格が貰える。アメリカも基本的に5年いればその資格は得られるが、何せ時間がかかり過ぎて5年で永住権貰えるならいい方だ。大抵H1-Bビザで3年を1回更新して最大6年、その間に永住権を取るのが普通。

体感だと、学生ビザで留学すると、卒業後F1ビザについている就労ビザを使って働き始める。その間みH1ビザを申請する。申請し始めたら、法的には仕事を続けられる。F1の就労許可で1年、Hビザで6年、その間に永住権を申請していれば、Hビザも延長が1年ごとにできる。この間に大抵永住権が取れる。平均8年かかるというのが相場だったが、当時でも10年経過しても取れない家庭もあった。確か、カナダも5年いれば永住権は取れる。カナダは、簡単に取れる。アメリカが難しいだけだ。

アメリカも移民には寛容

正直、アメリカも差別はあるにせよ、行政の面では、言うほどアメリカ人と永住権の差はなかったと記憶している。

唯一の違いは、選挙権があるかないかだけで、永住権を取ってしまえば、アメリカ人同様という印象は強い。

留学時代は、学生ビザなので州立大学も州外の学費だったけど、永住権を取ってしまえば、州内学費で通える。

恐らくどこの国も、行政的には永住権を取れる条件は似ているし、永住権を手にした後の待遇も似ていると思う。違うのは、国民が外国人をどう思っているかというレベルの話だと思う。

アメリカは、露骨に差別はある。保守的な州に行けば行くほどあるのは否めない。とは言っても、移民で成り立っていると言っていいくらい、移民が多い。

NYのコンビニと言われるDELIスタイルの24時間営業コンビニは、インド人や韓国人経営は多い。またインド料理レストランも多く、インド人の進出は多い。お土産屋はインド人経営はよく目にする。

韓国人コミュニティーは多く、韓国人が運営しているキリスト教の教会はよく目にする。韓国人はクリスチャンが多い。そういう意味でもアメリカにはなじみやすいかもしれない。

中国人は、地域に限った話ではなく、どこへ行ってもチャイナタウンのような街がある。中華料理のデリバリーは、危険な場所にも必ずある。中華系のグロッサリーもどこに行ってもある。

アメリカ国民が一部の人種をどう思っているかは知らないが、学校には、中華系、韓国系、ヒスパニック系のアメリカ生まれの子供多く通っているため、違和感なく受け入れてる。

日本は、筆者が留学する前と比較すれば格段に増えたものの、自分の地区に中国人が多く移住してくることをあまりよく思っていない節はある。韓国人に関しては、昔から在日韓国人は活躍しているので、違和感はないと思うが、国同士が仲が悪いために、国民も韓国人に対してイメージを悪くしている節はある。

そんな日本も実は、結構な移民大国。

筆者の妻もフィリピン国籍だ。皆がリゾートとして認知しているセブ島から来ている。何度もセブ島に行ったが、リゾートの写真で載っている綺麗な海はもちろんある。しかし、海から離れ内陸に行けば、スラム街が点在し、普通に殺しもあるほど怖い場所も沢山ある。

妻も来た当初は、食べ物もまだセブの食事が恋しかったが、数年経過した今、逆にセブの食事を食べても美味しいと感じなくなったという。また家族に会うために一時帰国したいという気持ちはあるが、生活する拠点として戻ることは、リスクがあって嫌だと言っている。それくらい日本が安全なのだ。

最近は、日本も危険なニュースは多くある。妻は、日本では泥棒の被害や殺人事件がないと思っていたくらい。

日本は、中国、ベトナム、フィリピンの順位移民が多い。実は移民大国なのだ。外国人と聞くと白人や黒人を真っ先に日本人は思い浮かべる。どこの国の人も肌の色が外国人の目印になっているようだ。

正直、最近は外国人がコンビニで働いたりしているのが目立つので、下地は揃ったと思う。コロナの特別給付金の10万も外国人にも支給された。正直、10万円はフィリピン人にしたら大金だ。中流層の月給をもらったような金額。スラムに住んでいた妻からすれば、2ヶ月の給料に近い金額を貰っていることになる。

移民大国の国でも、問題は行政ではなく国民の意識だ。行政はルール的にはどの国も似ていたりするが、そのルールを施行する人間の方に差別的な偏りがあると、ルールに難癖をつける。

自分の経験だと、911のテロが発生した時、筆者はアメリカのバージニア州アーリントンに住んでいた。ビルに飛行機で突っ込んだ時の操縦をしていたテロリストが運転免許を取得したのが、バージニア州アーリントンの運転免許センターだったとニュースで報道された。

その時、ちょうど免許を取りに行っていた時期。とにかく外国人には、十分な書類がそろっていても、必要書類に書かれていない書類を持ってくるよう要求し不受理とされる。しかも、順番待ちに1時間以上も待たされるのだ。

この時期は、仮免を取るためだけの手続きだったため、既に複数回不受理を受けている身としては、わずか10分ほどで終わる仮免許のために何時間も並ぶのは時間の無駄だと思い、マナサスというバージニアでもちょっと田舎地区の免許センターへ仮免を受けに行った。

すると、待ち時間も10分ほどで、ウェブサイトに書かれてある必要書類のみで、すぐに仮免のテストを受けさせてくれた。人も親切でアットホームな感じ。地元アーリントンで受けた冷遇とは真逆だ。マナサスは、田舎で正直外国人が住んでいるイメージよりも白人が大部分を占める地域。そのため保守的なので、筆者のような外国人が言ったら、アーリントン以上に冷遇を受けるかと思ったが、結局差別も人に依るんだなと実感した。

仮免を取得すれば、免許所持をしている人が助手席にいれば、路上で運転が練習できる。この状態で約1年ほど練習したと思う。そしてテロのほとぼりも冷めたであろう頃に、再度アーリントンの免許センターで今度はドライビングテストを受けに行った。

仮免の時は、あれだけ厳しかったが、実技試験の際は、非常に簡単に受けさせてもらうことができ、しかもテスト自体が簡単すぎて疑わしくさえ思えた。

実技の内容は、車に乗る前に周りを確認する動作やテールランプの確認等をして、車を駐車場から出す。

次に免許センターを出て、センターを1周する。

言い換えると、右回りで1周したので右折を4回するだけ。その後、駐車場に前から駐車する。それで完了で合格と言われた。

あれだけ緊張感があった仮免の申込だが、一体何だったんだろうと思わされる瞬間だった。

いずれにしても、これで晴れて車を購入することができる。

次は、車を運転するようになってから遭遇したハリウッド映画のような体験を紹介する。