どうりで

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前からKirklandブランドのクオリティが高いなと思っていたけど、やっぱり有名企業が作っていたんだ。コストコは、一カテゴリー一ブランドになっているから、ブランドとして選ばれることが一番の難関。

それなりに知名度があって売れないと選ばれないから、必然的に認知度が低いブランドは提案しても選ばれない可能性が非常に高い。

ブランドとしての認知が認められれば、今度は価格帯。価格が買いやすい価格帯にならなければ選ばれない。

今はTVがLGになっている。LGはアメリカでも安かった。筆者が自宅で使っているTVもLG。一年もしないうちに壊れたけど、安さが優先順位のトップなら、60インチのTVを買いたければ、LGはお勧めカモしれない。

質としては高いわけではないけれど、素人レベルの理解や使いこなしではLGで十分だ。購入したLGもNetflixYouTube、HuluなどをダウンロードしてネットにつなげてTVのように見る。正直、全く民放を見なくなった。だから、LGで十分。

SHARPSONYなどを購入するなら、ほぼ故障しないから、補償も延長補償をつけたとしても、使う機会はないだろう。LGであれば故障の可能性も高いので、補償はつけていた方がいいかもしれない。

コストコでは何でもコストパフォーマンスがいいとは思わない。コストパフォーマンスがいいのは、

  • 洗剤系
  • シャンプー、リンス、ボディーシャンプー
  • 鳥の丸焼き
  • フードコートのピザ
  • Baking Soda
  • ガソリン

鳥の丸焼きは$5.00くらいだけど、赤字で販売しているらしい。戦略的な赤字で、この鳥の丸焼き欲しさに来た人は、ついでに利益率の高い品物も購入していく。

シャンプーやリンスは、少しずつ使っている人は1年近く持つ。洗剤も半年は持つ。このウルトラクリーンの洗剤。アメリカでも使っていた。正直、このサイズの洗剤でドラムを持っていると、それほど多くの洗剤を使わずに水もそれほど使わないので、結構コスト効率はいいと思う。

あとはフードコートのピザ。米国で1枚を買ったことがあるけど、かなりでかい。ピザはアメリカでは安いけれど、日本の出前は高いから、コストコのピザは安く感じる。

日本のピザのデリバリーは3000円程するわりにサイズはLでも小さい。アメリカのドミノピザでLを頼み$13くらいだ。チップ込みで$15くらい払う。なぜ日本は高いのか。売れないだろうと思いながら、Pizza Hatを店で購入した時に、デリバリーの注文のレシートの数がずらりとたくさん並んでいた。あれだけ高いのに、これだけの人が購入するなら勝ちビジネスなんだなと思った。

コストコでパッとしないのは、EC。店にあるものが全て購入できるわけではない。本当に一部。たまたまトイレットペーパーとおむつを購入したことがあったんだけど、いつになっても届かなかったのを記憶している。その時は、ECも始めたばかりの時だった。

恐らく、しっかりと整備されていないんだろうと感じだ。Amazonで誰かがKirklandブランドを販売していて、若干割高。個人で副業としてやっているのだろうと思う。もしかしたら、普通にコストコにいっていくつか購入し再販しているだけじゃないかと思うけれど、そのクオリティーでも十分。

Baking Soda2つ組をアマゾンで購入したことがあって、コストコで販売されているやつが二つ届いたけど、あまりに重すぎて、箱がよれよれ、配達のヤマトのドライバーもかわいそうだった。

コストパフォーマンスがいいかは分からないけど、コストコのトルティアチップスと同じ類のものは日本のスーパーでは購入できないので、これもコストコならではの商品だ。サルサは、自分で作るようにしている。

次はサランラップなんだけど、業務用のサランラップだ。

これはスペースを取るので、広いキッチンを持っている家庭に限るが、1年くらい持つ。業務用のは、リパックしやすい作りになっている。昔、食品営業をしていて、レストランやスーパーの生鮮食品部門に営業に行っていた時に、よく担当が使っていたものだ。本当に長持ちする。

はちみつ

実は自家製のレモネードをよく作る。コストコで購入したレモン(大きめ)を2つ絞り、はちみつをお湯に溶かしてからレモン汁に足して、色が薄い黄色になるまで水で薄めていく。これで、ちょうどいい味の新鮮なレモネードが出来上がる。このサイズは3KGあるので、何度1Lほどのレモネードを作っても長持ちする。問題点は、はちみつを注いだ後に必ずはちみつがボトルに垂れてべとべとになる。それを除けば長持ちしてAEONとかで購入する者よりも、コスト効率はいいと思う。

色々紹介してみたが、フレッシュなものより、ドライな製品の方が購入しても有意義に使える。肉の大量買いはジョイフルのジャパンミートの方が家庭サイズでいいと思う。大きなサイズを家で小分けにラップで冷凍にして、都度使うような使いかとをすると、腐らせずに無駄なく使えるだろう。 

 

 

 

 

ネットフリックスが誕生した時

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筆者1995年に渡米をした時、ビデオレンタルと言えばBlockbusterと言われるチェーンだった。それ以外にもあったのかもしれないが、基本的に知られているのはBlockbusterだった。

ビデオ、DVDのレンタルの他に、Nintendo64やプレステ、Xboxのゲームレンタルもしていた。またレンタルで疲れたDVDやゲームを廉価販売もしていた。

その傍らでNetflixが誕生した。1997年の話だが、その時期はまだ大学の寮に住んでいたため車も持っておらず、レンタルビデオをすることはなかった。Blockbusterを使うようになったのは、2000年以降だ。

その頃には、Netflix知名度を上げてきて、記憶に残っているのは、スーパーマーケットの入口に、Netflixの自販機のようなものが設置されていた。そこで借りてドロップして返却のような、そんなシステムだった気がする。

でも、基本的にNetflixのビジネスモデルは、好きなDVDを借りると翌日に郵送で届く。見終わったら、そのまま郵送で送り返してくれればいい、というものだ。サブスクモデルになっていったのもNetflixからだ。Blockbusterもまさか倒産に追い込まれるとは思いもしなかっただろう。最大で9000店舗も世界中で展開していたのだ。

倒産に追い込んだのは、Netflixをはじめとするオンデマンドのサブスク動画企業だ。正直、残念なのは、Blockbusterのような企業が、将来的にオンデマンドストリーミングになると予測して、オンデマンドのリーディングカンパニーになるべきなのに、そうならない点だ。

Netflixも最初は、DVDレンタルと販売を並行してローンチしたが、売上の大半がDVD販売の方だった。しかも、アマゾンも書籍販売からDVDを販売するのが見えてきた矢先のことで、アマゾンには勝てないと早々に見切ってレンタル一本にシフトしたのが、今のNetflixの姿だ。

しかし、なかなかレンタルの利用者は伸びなかった。正直、筆者もNetflixとHulu、Amazon Prime Videoの3つを体験しているが、軍配はNetflixとHuluに上がるが、微妙にNetflix よりである。

正直、動画の数ではHuluの方が多いようなのだが、個人のダッシュボードには、その無限の数の動画が推奨動画として出てくるわけではない。結局、動画数の多いHuluもNetflixダッシュボード自体は、同じだ。

Netflixが他の2つより優れている点は、字幕と吹き替えがリアルタイムで切り替えられる点。HuluもAmazonも字幕と吹き替えで動画が分かれている。字幕で見ていた動画を吹き替えで見たいと思ったら、吹き替えの動画を最初から回さなくてはいけない。

そういう意味で、Netflixに軍配が上がるかなという感想だ。

Huluは、キッズ専用のチャネルがあり、Netflixにはないアニメシリーズ、アンパンマンなどがある点で、子供がいる家庭にはいいかもしれない。筆者の家にはTVを見ない関係上、民放のアンテナが設置されていない。またDVDプレイヤーも置いていない。そういう家庭としては、アンパンマンのシリーズがあるのは助かる。

筆者もサブスクモデルは抵抗があった。しかもオンデマンドは、見る時間がないと思っていた。しかし、アプリ経由でスマホにダウンロードができるため、通勤に見れると知ってからは、サブスクが安く感じるようになった。

また家に帰ってから、料理を作りながら、掃除をしながら、お風呂に入りながらと、定額で好き放題見れるのは、BGMにもなったりする。そういう意味で、TVを見ない習慣が故に何年も休眠状態だったTVの使い方が完全に変わった。

今度は、最近のTVにNetflixAmazon Prime Video、Huluのアプリをダウンロードできるように設計されている。今まで外付けのケーブルでTVに移していた動画も、TVのリモコンで自由自在に操作できるようになってから、完全に民放から遠ざかった。アプリはYouTubeもついているので、正直、TV番組は不要になった。

当時のNetflixからこういう世の中になるのは思いもよらなかったが、大企業程、新しい風に対して怠慢になることで廃業に追いやられるいい例を見させてもらった気がする。

日本の商習慣は独特

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日本の労働スタイルは本当に独特。日本だから通用しているだけで、グローバルという視点で見ると、どの海外も日本のスタイルは馴染めない。米国が長かった筆者も、国内企業で働いたときは、外国人みたいに扱われ、ストレスの多い日々でした。

基本的に上司が偉そう。外国人でも典型的日本人上司のように仕事をしていない人もいたけれど、非常に稀。上司から学ぶことの方が多かった。国内の上司からは学ぶことは殆どない。自分の雇用を継続するためと、次の転職のために経歴と経験と実績を作っているに過ぎないと思える毎日。

上司は、必ずしも仕事が出来る必要はないとは思う。ただ部下が仕事をしやすい環境を揃える力があれば十分だと思う。しかしながら、日本では、仕事が出来なかったとして、部下が仕事をしやすい環境はまず揃えない人が多い。

その前に、自分でこうしたい、会社をこう変えたいと考えている上司がいない。淡々と数字をつくるだけ。もし毎回予算を超えるなら、会社にとって有益な社員だけれど、それだけ。ひとたび、数字が取れなくなったら、同じ機能を果たしてくれる人材は多くいる。

一方で、想像力があって実行力がある人は、たとえ数字が取れなかったとしても、そばに置いておきたいと思うことがある。これは会社に限らず友人として知人としてもだ。変わっている人が世の中にはいるが、変わっていない人は他に代われる人がいるのに対し、変わっている人やユニークな人というのは記憶に残る。

組織を成長させるためには、凡人の集まりが必要なんだけど、その弱点は、後ろ向きな商習慣が日本の常識な場合、凡人と呼ばれる方々は、その常識をフォローする。そうするとネガティブな文化が転移していく。

それが日本を生活しずらくさせている。外国人は、より働きやすい国へ移住するだろうし、他の国へ移住されたら日本の労働力はさらに減ることになる。今まで、自分達が住みやすいと思われる文化を作ってきたかもしれないが、労働力が少なくなった今、外国の人が移住してきても、過ごしやすいと思われる国づくりをしなくてはいけない。

土地が狭いので、家が狭いのはいいとしても、働き方は、全世界の人の常識の範囲内の環境を保つ方がいい。日本は中国を敵対視するが、英語圏の人からすれば、日本の方が色々と遅れいている、と思っている節がある。

昔、ドローンで配達をするテスト都市として千葉が挙がったが、何もプロジェクトは進むことはなかった。アマゾン側が断念をしたのか、千葉側が実現するのは難しいと後ろ向きだったのかは分からない。正直、中国の深圳のようなテクノロジーのモデル都市を目指せばいいと思う。深圳ではドローンで配達は既に実用化されている。ドローンが飛びまくっているし、買い物の決済は電子決済が普通。

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日本も電子決済は進んだが、ランチでラーメンを食べに行くと、キャッシュだけだったり、夜はクレカを使えるのに、昼は現金のみというレストランは東京でも普通に多い。あと、昼が終わったら日本は夕方まで店を閉めるが、そういう昔ながらの店が多いのも日本独特。

アメリカにいる時に、昼、お客が来ないからと店を閉めているのは、日本オーナーの寿司レストランばかりだった。昼にお客が来ないから、ハッピーアワーとかで少しでも客を呼び込もうとしているレストランやバーがアメリカの普通だったが、日本は人が来ないなら閉めてしまえ。バイトの時給を払うのがもったいない、という発想なのだろう。オーナーとして考え方は間違ってはいないと思うが、建設的ではない。これでは、寿司が中国や韓国のなんちゃって寿司にとってかわられても文句は言えないだろう。

いずれにしても、日本を変えるには、ある意味、いい独裁者が総理にならないとだめないような気がする。

誰が総理になっても、国民は好き放題叩いてくる。そんなことを気にもせず、革新的でよくなりさえすれば、文句を超えた喜びによって否定派を論破できるだろう。そういう総理大臣が誕生してもらえることを祈っている。

やってみなければ分からない

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「カメラをオフにした」リモート会議で組織がダメになるなら、もともとダメになる企業だと思う。会議に見られている緊張感がないから会議に集中しないとか書いてあるけれど、会議に集中をしない理由は見られていないからではなく、会議の内容に意味がないからだと思う。多くの場合、自分に関係がない内容を協議する会議にまで、招集がかけられていることも少なくない。

国内企業であれば、なおさらだろう。とりあえず招待しておくというような。筆者の現職でも、会議室にあふれるくらいの人を集めて営業会議をしていたことがある。内容は殆ど報告会なので、全く関係がないわけではないが、正直、上の人だけでも聞く必要がない内容もある。

筆者は、幸い招集が途中からなくなった。勿論、筆者のパートもあったのだが、丸一日継続する会議で、最後の30分程が筆者のパート、正直、出席者の多くは集中力も切れている状態。顔を合わせる会議が必要だと思っているのは上司だけ。特に相手の顔の反応を見ないと進められないと思っているなら、もともと会議の進行が下手な上司だと思うし、会議は定例だからやっていることが多いと推測する。

会議は、何かを決める場所で、相手の顔色をうかがう必要はない。伝えなければいけないことを伝えて、どういう決断を迫られている。皆の決意を聞きたい。として、顔が見えなくても、指名して意見を聞けばいいだけのこと。顔が見えない事よりも、リモートの音声の不具合等のインフラ面を徹底することの方が大事だ。

現職のグローバルの会議では、Topの人以外顔を見せている人はいないし、多くの場合、Topの人も顔を見せない。四半期ごとに社長からのビジネスレビューがあるが、それは社長の話を聞くモードのTV会議で全員がカメラもマイクもオフにする。そんな現職のパフォーマンスは、コロナ禍においてプランこそ届かないことはあっても、数%の未達や利益は何か月も前に予算を達成するなど、かなり健闘している。

リモート会議の立ち位置

リモート会議の立ち位置が各会社で異なるのは理解できる。しかし、顔を見せる=勤勉、優秀社員、成績がいいとはならない。なると考えているなら、顔を見せない社員を解雇すればいい。困るのは上司だ。リモートに顔を出せない理由を、仕事をしていないからとひとくくりする上司であれば、なおさら、上司をやめた方がいい。

現場の人間であれば、移動中ということもあるだろう。車で移動中であれば、音声だけでも電話のように受け答えが出来るが、電車であれば応えるのも困難だ。上司は現場の人間が、会議に出る1時間や2時間の間に、何件か回れる。上司が欲しいのは、会議に顔を出して話を聞いてもらうよりも売り上げのはずだ。であれば、大事な時にだけに絞るべきだ。

情報の共有であれば、上司だけが伝える一方通行のTV会議でもよく、社員は聞くことに専念する。顔を出す必要もない。

そもそも、顔を出さなければいけない絶対的理由を何と答えるつもりなのかを知りたい。

日本の会議は、仮にその会議に出なかったときに失うものは何かといった場合に、何もない。であれば、強制力もないし、そもそも開催の必要もない。

ディスカッションをするつもりであれば会議は必要だが、一人一人から話を聞き出す場合であれば、気になる社員だけをピックアップして電話で十分だ。

また人数が多い場合、ディレクターはマネージャーから共有を受ければいいと思う。マネージャーの下にも多くの部下がいる場合は、スーパーバイザーやリーダーである人から共有を受ければよい。

会議の特徴は、一人が話している人は、他が黙っていることが多い。その多くがメールチェックをしている音がするのをよく耳にするはずだ。会議は、定例をなくし、緊急の時のみでいいとする方がよい。捨てることも大事な戦略だ。

ひらめきの瞬間を含め、社員に一番大事なのは「時間」だ。自主的に早く始めれば、1日多少多めに仕事をする時間を持てる。会議に生産はない。あるのは、共有、決定のみ。決定であれば、次の段階に進めるが、共有は「知る」以外に特はない。知らせるだけなら、任意の参加で上司が配信する形をとればよい。

 日本は朝礼が好きなのかもしれないが、子供の頃から朝礼から得た成長に足る知識は一つもない。朝礼のために早く来るのがばかばかしく感じる。そう感じる人にとっては、絶対的に効果を発揮しえない。

朝礼で期待できるのは、話を聞いた後の一体感かもしれないが、そうであれば感じさせて欲しい。今まで朝礼で話してきた人の誰一人として、一体感を感じさせえるスピーチをしたものはいない。であれば、なくすべきだ。そういうスピーチが出来る人がいる会社だけ継続したらいいと思う。

やってみて初めて分かる

映画を例にとってみるが、人気俳優と有名監督で製作された映画が意外とこける時もあれば、予算がなくハンディーカムクオリティーで無名の俳優を使って製作された「ブレアウィッチプロジェクト」というホラー映画が、大成功した例もある。

強いものが勝つ時代ではなく、勝ったものが強い。勝ちは誰にも分からない。筋肉通しのぶつかり合いなら、筋肉の多い方が勝つかもしれない。しかし、成功の結果が、それを体験する消費者側に委ねられている場合は、絶対とは言い切れない。映画や本や絵画は、見る人と作り手の哲学が共鳴した場合にヒットとなる。だからこそ、勝利の確固たる定義はないと言える。

リモートも始まったばかりだ。その時期に顔を出さないから、組織が崩れると言い切るのは早い。今の段階では、リモート会議に顔を出さない組織が崩れるなら、それまでの組織だからだ、としか言えない。

筆者の母は74を迎えるが未だに仕事をしている。高齢が故に、雇用主も足元みている。このご時世に未だに給料を現金払いで、事務所まで取りに行かないといけないのだ。勿論職種によってはそういう企業もあるかもしれないが、母が働いている企業は、TVCMも未だにやっているような大企業だ。

せこいとしか言えない。現金払いにする理由は、手数料をケチる、くらいしか考えられない。現金払いでも、税務署に申告する必要があるため、税務署をだますことはできない。母はたかだか32,000円のために事務所まではるばる出向かなければならない。バイトに対して現金払いをしているところは今でも多いみたいだけれど、古いやり方を続けるなら、周りがどんどん進んでいる時に時計を止めているという事なんだから、突然淘汰される日が来ても文句は言えない。

何故だが、日本にはブラック企業の話が耐えないけれど、ブラックが存続できるのは、人が辞めないからだ。転職をした人なら分かるが、仮に営業やマーケティングというポジションであれば、選びさえしなければ溢れるほど転職先はある。辞めないのは、今まで辞めてきていないから、仕事に就けないのではと思うからだろう。ブラックと感じたら即やめるべき。ブラックだって働く人がいなくなれば、存続できなくなる。ブラック企業の撲滅は、働いている人にかかっている。辞める。それだけだ。

日本だけじゃない

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実力があるのに役員に嫌われて出世の道が絶たれた人材は、決して日本だけじゃない。これは海外にもある。経験上、外資系って普通にこの記事に書かれてあることと同じだと思う。

外資系の分かりやすいのは、社長が変われば従業員のメインどころが一掃されることも極端な話あって、ある意味経験した。

人の入れ替えは大きく分けると二つの種類

  1. 感情的な理由
  2. 機能的な理由

多くは2の要因で起こるけど、1を経験したので書いておこうと思う。

日本の会社でもあり、外資系でもあるが日本の方はよくあるパターンなので割愛し、外資系でイギリス人社長の下で起こったことが非常にドラマチックな展開だったので書いておく。

イギリス人は紳士というのは神話(1割本当)

まず筆者を雇ってくれた社長は、入社後2ヶ月で退任。この2ヶ月で退任した社長が出来過ぎるくらい、人間関係においても仕事においても仕事が出来る人だった。それもあり彼は100%社員から信頼されている社長だった。ニュージーランド出身のA氏としておこう。

筆者が入社しタイミングは、退任するイギリス人社長(B氏)の後任が既に雇用されており、イギリスへ研修のために出張に行っていた。この時から既に問題は始まっていたが、現行社長の退任も決まっていたため、問題視したところで次を見つけることが困難だった。

最初の問題は、会社携帯のヨーロッパでの使用に関してである。日本で説明を受けてなかったとはいうのは言い訳にならないと思うケースが起きた。このイギリス人社長は、既に日本で5年以上も働いており、日本の商習慣が慣れていないわけではない。

起きた問題は、会社携帯を出張先にもっていくが、海外に行くときは基本的に期内モードにしてWi-Fiだけを使うことが多い。Wi-Fi下でTeamsやZoomを使うなどで電話をするケースは十分考えられる。

この社長は、会社携帯で海外でかけ放題電話をかけており、帰国後何十万も請求をされている。にも拘わらず、これが最初で最後ではなく、後にも何度か同じ請求が会社に届いている。

仕事が出来なくとも社長にはなれる

仕事ぶりは、誰に聞いても、彼は何を普段しているんだ?と疑問視するくらい、事業内容を把握していない。いわば、課長に日々成績の進捗で絞られている一介の営業マンににていて、毎週UKの上司からの電話会議でこってり絞られているようだった。にも拘わらず、結果的に1年経過しても事業の本質を理解していなかった。UKの上司から言われたことを、日本の営業マンにそのまま伝えて、日本に合っていないやり方に現場の人間が疲弊するばかりだった。

問題ありの社長の共通点は公私混同

問題は、仕事が出来ないということではなかった。社長で仕事が出来ない人は大勢いるが、部長や取締役が仕事を回せていれば会社は成長する。しかし、B氏の問題は会社の私物化にあった。

実はB氏の話の前に、前職の社長も公私混同社長で社長を解任されたことがある。形式的には退任だが、実質その後の部署も与えられず本人から辞めていったので、事実上解任からの解雇に等しい。

彼は、自分の旅行に出張を利用していたのだ。今ではワケーションという言葉もあるので、もしかしたら混ぜ合わせたような業務スタイルが許されている会社も多いかもしれないが、前職は古くからの典型的な日本企業なので許されていなかった。

上手くやれば問題にもならなかったのだが、毎月のようにカリフォルニアからニューヨークへ出張に来ていた。来たことで同行日程を組んでも、仕事らしい仕事をしていない。出張に来たという足跡を残すための形式的な同行だった。お客さんの反応も「この間来たばかりじゃない?忙しくないの?」という反応。

目的は、ニューヨークにあるピアノバーのママさんだった。誰の目にも明らかで、正直プライベートに来る分にはいいと思っていたし、社員の誰もが完全プライベートで通う分には問題にならなかった。当時は、ある意味監視役で(当時の社長は以前公私混同が理由で帰国させられたことがある)もう一人駐在が来ていた。

今ではGoogleにフライト番号を入れると、日程表が表示される。それを見ると出張ではない日にNYに入っているということがばれてしまったのだ。勿論、彼の行動が自然であれば、誰もGoogleで調べるなんてことはしなかっただろう。

偶然ではあるが、そんなことが続いたある日、日本の海外事業部から出張でとある社員が米国に来た。毎年来ているのでいたって自然な来米であったが、実は社長が公私混同をしていないかという懸念が本部ではあったらしく、そのヒヤリングに来たのが本来の目的。現地社員は、皆正直に事実を話し、担当の人も帰国した。

後日メールが来て、彼の行動にはまたしても公私混同がみられ、会社の経費を利用していることから、帰国させるための緊急会議が開かれ、彼を帰国させた後の次期社長をどこから連れてくるかなどが話された。

割愛していたが、この事実が調査される前、社長よりパワハラを受けていた筆者は、事前に前社長(筆者を雇ってくれた社長)に相談していた。勿論、明るみに出れば会社にいずらくなるので、退職を決意した上で調査をしてもらうよう依頼した。

海外事業部の人が帰国した後、マーケティング部のヘッドが程なくして来米。ここで社長は、事実に関して問い詰められた。この時をもって帰国が決まるが、受け皿の部署はなかった。実質的な解雇である。初めてではなかったため、セカンドチャンスを与えられなかった。筆者は、社長の処分が決まる前に、会社を退職することになった。行先は日本帰国である。社長の処遇は、帰国後に聞いた。

パワハラは長く続き辛い時期だったが、筆者は必ず伝えた事実に対して行動を起こせる人物に報告することにしている。その際、退職を決めて伝えることにしている。

会社の私物化

B氏の話に戻るが、会社の私物化が激しかった。

  • 出張とプライベート

出張先が決まり、社長に先方の社長と顔合わせしてもらいたいから同行を依頼するのが普通の流れだろう

  • オフィス家具を海外の高級品で揃える

30名にも満たない小さなスタートアップにも関わらず、会議室で使用する外観はどう見てもIKEAレベルのものが海外から届き、金額は100万だった。

  • オフィスのワインを海外の高いもので揃える

会社は酒類の会社ではない。金曜日に1時間早く定時を切り上げで皆で飲む時間に充てていた。A氏が従業員をリラックスさせるために取っていた会社ルールの一つだった。当時は、ビールやワインを近所から買ってきて飲んでいたが、B氏は、海外からわざわざ何ケースも買い込んだ。会社のクレジットカードで

  • 会社のクレジットカードで私物を購入

営業マンには会社よりiPad Proを支給されており、社長にも1台支給されていた。ある時UKに出張行った帰り、iPadを購入した請求書が送られてきた。会社使用のものは既に支給されているので、私用としか考えられなかった。しかも、会社の誰もそのiPadの使い道を知らなかった。

HQからの依頼

経理から怪しい請求が多いというのと営業部やマーケ部から、あまりにも会社を私物化し過ぎているという意見交換が行われた矢先、偶然にも本部の営業のHeadからB氏の調査を依頼された。

かねてからB氏が社長に就任されてから研修を行ってきたが、その理解の乏しさから社長の資質を問われていたという。日本の数字は悪くはなかったが、それとは別に社長としてふさわしくないと常々思っていたようであった。

そこで相談役を通して「B氏の日本での言動が社長職を任せているものとして心配なので、社員からヒヤリングを行ってほしい」いう依頼があり、秘密裏にヒヤリングが行われた。

ヒヤリングに参加したのは、筆者を含めた営業3名、マーケC氏1名の4名だ。筆者とC氏は英語を話せたため、話を取りまとめた後の英訳を任せられ、一つのドキュメントにして提出した。それを提出したのが、年末だった。筆者は休暇で海外に出ていたが、滞在先でまとめていた。

ヒヤリングに関わったものとしては、これで何かしら問題が解決すると思い安堵していた。

年が明けて直ぐに、HQが使っているグローバルの弁護士を前にして、事実確認が行われた。東京側の代表として相談役が、時間をずらしてB氏が2時間ずつの時間を与えられ、書かれてあることに事実確認をした。

その翌週、HQ人事のHeadが来日、弁護士を通して事実確認をした内容をもとに協議が行われた。

結論は、B氏に非はないというものだった。寧ろ被害者だという結論だ。

筆者を含め社員側は、HQの営業のHeadに依頼されなければ、こんな事実を提出することもなかった。所詮、社内で不満を述べるくらいのレベルだった。それがHQの指示に従ったことで、我々が背任行為を測ったという結論に至ったのだ。

報復

この日を境に職場は地獄と化した。

B氏は、前職の営業部長を迎え、不在になっていた営業部長のポストに据えた。この新しい部長のD氏は、前職でB氏の下、実に社員の2/3を入れ替えた人物だ。人を切るために呼ばれたと誰もが察した。

まず最初にメスを入れられたのが、ヒヤリングに関わったC氏だ。朝、C氏が事務所につくとB氏の秘書がD氏が別の部屋でお待ちになっているので、そちらへ向かって下さいとC氏に告げる。

C氏は言われた通りに別室へ向かい、そこで不当な解雇を言い渡される。当時は2月で、C氏は5月までの契約となっている契約社員だった。5月までは給料を払うが、本日の今をもって、会社の出入りも禁止、顧客や社員との連絡も一切禁止という書面を渡されたという。そこでC氏の解雇は決まり、午前中のうちに一斉メールで、既に退職をしたと配信された。

次の標的になったのが筆者だ。D氏より毎週執拗にやめるよう詰められ鬱になりかけた。筆者の場合は、営業のため数字で挽回することができたため、数字が伸びれば「数字が伸びたのに辞めてくれというのもおかしな話なので、もう3ヶ月様子をみる」と3ヶ月ごとに言われ続ける。

報復の内容は、

  • 解雇を強要されること
  • 全てのキーアカウント取り上げられ、個店舗オーナーのみの対応にさせられたこと(各営業マンはそれぞえれチェーン店を持っていた)
  • 会議で進捗を聞いて回る時に筆者だけ飛ばされる
  • 筆者が獲得した客がチェーン店だと取り上げられ、別の担当へ割り振られる
  • 筆者の後に採用された営業マンにはキーアカウントが割り当てられ、筆者には依然として個店舗のみで地方担当をやらされる

こんなことを続けて半年弱くらいでD氏は突然会社に来なくなった。原因はメンタルを患っていたらしい。こちらがメンタルをやられかけたが、筆者以外はD氏から手厚い扱いを受けていた。皆いい人だと言っていたが、いい人が、初めて仕事の話をした日に退職を強要するかなとずっと疑問だった。

D氏は、メンタルを患い3ヶ月休職したが、B氏が引き戻した。1ヶ月ほど戻ったがメンタルは回復せず結局退職をした。筆者にとっては一難去ったという感じだった。

最後のとどめ

リストラ担当を失ったB氏は、外見では上手く筆者との距離ももとに戻りといった感じを装っていたが、今考えると次の手を打つための布石だった。

当時、販売商品の一つに、筆者だけがその仕組みや問題点、問題解決の問い合わせをグローバルに行っていた唯一の人間であり、営業マンは筆者に問題解決部分を頼っていた。B氏は、ある時、その商品に特化した部署を立ち上げたいと申し出てきた。筆者程精通している人間はいないので、任せたいという話だった。

その部署は、技術的な面を持ち合わせているので、次世代の製品だと感じ、その話に乗った。数か月後から正式にその部署を立ち上げるので、人事から正式に辞令が下りる日が来た。B氏も一緒だ。

その時に初めてJob Descriptionを見せられる。内容としては、聞いていた話と同じで問題はない。そこで辞令を受け入れた旨伝えると、突然、「これはマネージャー職ではないから、給与は10%下がりますので」と申し渡される。

この事実は、話を持ち掛ける時に伝えるべきだろう。こちらは、内々に新しいポジションを受け入れることに同意して、筆者の代わりの営業マンを既に採用しているため、営業に戻ることはできない。法律的には戻れるかもしれないが、法的に争うのはお金も体力も精神力も使うので面倒だ。しかも、苦労して営業マンに戻っても、手に入るのは営業マンというポジションと当時の給与額だけで、割に合わない。

この辞令を受けたその日に、リクルーターに連絡をはじめ職探しを始めた。

退職

入社してからは、経験のない業界のため、朝早く言って色々な文書を読み漁っては独学で学んでいった。しかし、どんなに努力をしようが無能であろうが有能であろうが、人事権を掌握している人が感情的にあなたを嫌いになったら、その組織でのあなたの未来は、なくなる。

何とか10%の給与をもらう前に転職先を探そうと必死に探した。結局、知り合いのつてで現職に就いた。

前職でさんざんな評価を受けたが、現職ではヨーロッパとアジアで表彰を受けた。へとへとになるまで頑張ったわけではない。寧ろ、コロナで頑張れなくなった分、一つに集中したことが功を奏したというわけだ。

前職でパワハラを受け、評価もさんざんなレベルまで下げられたのなら、そこで時期を待つのではなく、環境を素早く変えるべきだと思う。いじめを受けている場所で我慢していることはない。いじめを受ければ転校が転職が劇的に環境を変えてくれる。ただ去るのはもったいない。しっかりと受けた報復の事実だけは、しかるべき人物に伝えて、その後のことは任せた方が、今後同じ被害を受ける人を減らすことはできるだろう。

HQへ報告

今回の件は、1年間も報復を受けたし、そのきっかけがHQのSalesのHeadからの依頼を遂行したことがきっかけだ。前職のオーナーは既に社長の座から退いているが、未だマーケティングとしてかかわっていた。

中小企業のいいところは、社長やオーナーにも直接メールが送れることだ。

退職する日に、オーナーに1年に亘るD氏とB氏からのパワハラの事実、財務担当からも受けたパワハラの事実を名前を出して説明した。幸いにもメールを出して5分後には、「個人的に事実を調査します。1年間もの長い間、苦しめてしまったようで申し訳なかった」という返信が来た。

個人的に調査するというのは、筆者の報復の原因が、組織的な調査の下で起こったことであることを、筆者の報告で理解したからだと思う。

退職後、同僚からのLineで財務担当には、社員アンケートの要求がきて、皆が受けてきた被害について、心おきなく報告することができた、ということを聞いた。自分が調査を依頼したとは伝えていないが、これでも同じような被害を受ける人が少なくなればいいかと思っている。

まとめ

正義感の強い人は、必ず敵も作る。もしそうなるとすれば、如何に現実に不正が蔓延しているかということを証明している。正義で成り立っている企業は、正義には賛同するはず。不正をしていると理解している会社であれば、正義が近づかない環境を作ろうとするだろう。

努力しても解決はできない。しかし、その事実を組織を動かせる誰かに伝えることで変えることはできる。日本には、パワハラを受けている人であふれているが、会社を辞めることもせずに耐えている人がいる。耐えてもいいことはない。時間を失うだけだ。世の中の成功者は、そういう無駄に耐える環境を避け、自分が常に前進を出来るところだけを向いて生きているだけだ。

忍耐強くなるのは大切なこと。でも、耐えた先にある何かが耐えることに値するかで、我慢するかしないかを測りにかけた方がいいと思う。

叱責と許容な上手いバランス

子供の悪戯と社員のミスは似ていると思う。容赦なく叱責する上司は、家で子供にも容赦なく叱責をすると思う。一方でミスを許容し、上司自身もそのミスから学ばされることがあり、ミスをどうリカバーするかを常に学んでいる上司もいる。

この2択で大きく未来が変わると思う。筆者は、前者で育った。比較的頭ごなし目に「だめ」と言われることが多かった。理由はなかった。親が望まないからダメという理由でしかない。

自分の娘にダメという言葉を使った時「なんで?」といつも返してくる。その時、ふと「なんでだめなんだろう」と思う瞬間があると共に、子供が納得いく説明を子供の理解レベルで説明できない事があることに気が付く。

その時思うのは、「なんで?」と聞かれて、特に説明が出来ない場合は、言うほどダメな時でもなく、寧ろ叱るというより感情的に怒るであることが多いように思う。

本当に愛情をこめて叱るのであれば、恐らく叱る側も正解を見せながら間違いを正してくれると思うし、その一件が終われが笑顔で許してくれると思う。よく厳しい上司は、同じ過ちを繰り返すことを非難するが、いいこととは言わないものの、人間てやっぱり同じ過ちを繰り返すもんだと思う。

同じ過ちを繰り返していないと思っているのは、本人だけだし、叱っている方も、実は人前で一人を叱ることを何度もしていると思う。それ自体が同じ過ちの繰り返しであることを本人は気が付いていない。

なぜ許容が必要と感じたのかというと、自分の娘が色々と主張をしている時がある。3歳ながらに何かを伝えようとしているのだが、言葉足らずで上手く伝わっておらず、大人側はきっとこのことを言っているのだろうと、自分なりに解釈する。その解釈の内容が、やってはダメなことで「ダメだよ」と伝えると悲しい顔をする。

そのあと、今度は泣きながら妻に同じお願いをする。すると、娘が求めていたものは、自分が解釈していたものとは違うもので、寧ろ子供にとっては健康にいいものだった。

以前にも、娘が冷蔵庫を指し、OOが食べたいといい冷蔵庫から出してあげると、走って逃げ去る動作があった。娘は、例えばパンケーキが食べたいと言って、パンケーキを作ると、結局遊ぶだけで食べないことがしばしばある。どこの家庭でも似たようなことはあるだろう。

それと同じ類で、食べたいといって取り出しておいてもらいながら、食べないのかなと思い、「またそうやって食べない」と言おうと思った矢先、キッチンの向かいのバーストゥールに座り手伝い料理を手伝い始めた。いつもこちらの勘違いのたびに娘に謝ることが多いが、これと同じことは職場で往々にして起きていると思う。

部下は、上司の依頼事を着々と進めているのに、メールの返信が何もないと、まるで自分の依頼が無視されていると感じる上司は多いのではないだろうか?もちろん、了解しました、の一言だけを送るのも礼儀だとは思うが、メールや上司からの急な依頼事は、部下の仕事に差し支えるものだ。上司の依頼を優先するが所以に自分の本来の職務を一旦中断しないといけない。

上司が部下に叱責するのは、自分の精神面が理由のことが多く、自分が欲しいと思った時期までに届いていないからとか、電話したのにコールバックがないとか、そういうたぐいのことがきっかけになっていると思う。コールバックして欲しいときは、何のようで至急知りたいのでと、留守電を残すべきだ。上司だからと言って、すぐに掛けなおしてくるだろうというのは、上司の勝手な思い込みだ。

部下の中には、上司の名前が携帯に表示されるだけでもストレスを感じている人も多くいることだろう。それがさっき電話かかってきたときに所用で出られず、あとでかけなおすつもりだったが、あとでかけなおしますのメッセージすら送り忘れていて、数時間が経過してしまってからの電話であれば、なおさら、あ!やばい、忘れてた!的なストレスが生じているはず。

いずれにしても、連絡が取れない、何らかの返信を普通ならするはずだと思っているのは、上司都合で、それが気になるのは、上司が忙しくないからだ。もっと言うと、必ず電話に出られるなら、その相手も手が空いているということだ。手が空いている相手は、電話やメールにすぐに応えるからと言って仕事をしていると思い込んでいるのも、上司都合の解釈。実際に数字を取るのに必死になって客先を回っていれば、タイムリーで出れないのは仕事の証拠だ。

いずれにしても、自分の物差しで相手を測ってはいけないということ。また自分が相手に電話している時には、相手の時間を使わせてしまっていること、急に依頼するのは、相手の仕事を止めさせていることを忘れるべきではない。

また、子供の意図を組めずに間違えた解釈をして叱責した時は、必ず謝罪をすることだ。それは部下や同僚に対しても同じことだと思っている。家庭には、社会生活の基礎の多くが眠っているのを改めて実感した。

子育てと部下との関わり合い

今3歳と1歳の子供がいるんだけど、子育てをしていると、部下との関りあいに関して多くのヒントを発見することが出来る。

部下が年下の場合は自分と子供。部下が年上の場合は、自分と父親又は母親をあてはめてみると、そこに答えが多く眠っていることが分かる。

部下が年下の場合

子供が3歳くらいになると話すようになる。うちの子の場合は、妻が外国籍なのもありはっきりと分かる日本語はまだ完全には話せない。だからこそ、多くのヒントを得られた。

どんな親も自分の子供に対してイライラする瞬間や、要領のいいやり方を教えても、そのやり方をやらなかったり、食べることに集中すればすぐに食べ終わるのに、テレビや動画を見ていることで、食べ終わるのが遅いときにイライラしたり、様々だ。

筆者が感じたヒントをいくつか挙げてみる。

作業のスピードが遅い

ある作業をしている時に、「こうやるんだよ」と教えても、その通りにやらない。でも本人には、本人なりのやり方がある。こうやらなければいけない、と考えているのは、既にそれが何をするものなのかが経験的に分かっているから。でも、子供は今まさに、それが何なのかを体験し始め、覚え始め、学んでいる最中なのだ。自分で覚えていくのと人の言われるままにやっているのでは、理解の深さが異なってくると筆者は思う。

それを大人は、「そうじゃないのに」とイライラしながら見てしまう。多くの上司という方々が、自分のやってきたやり方通りに部下がやらないことにいら依頼している人が多くいる。これは、自分の期待した時期に期待通りにできたものが出来上がっていないことに対するストレスだ。

同じ体験を子供が食べている時に経験した。
食べるのが遅い

子供が「ヌードルが食べたい」というので作ってあげた。出来上がり小さなフォークと一緒に半分に切ったヌードルを茶碗に入れて差し出す。本人は、フォークを使わず、一本ずつ口に入れて、動画を見ながら食べている。

隣で見ていると、動画を見ているがゆえにヌードルの減りが遅い。食べているより見ている時間の方が長いためだ。筆者は既に食べ終わり、次の作業をしていても、まだ1本ずつ食べて動画を見ている。しかし、アクションは継続的に行われている。

結局、筆者は自分の作業を進めて、どうせまた残すのだろうと思いながら気にしないようにしている。ふと見ると、もう食べていないので、また残したか、と思い茶碗を取りに行くと綺麗に食べ終わっている。

つまり、大人が子供を見る時に、自分の時間軸で評価をしてはいけないという事。年下で経験が浅い部下であれば、まだラーニングステージだし、本人も失敗をしながら覚えていくものだ。何でそのやり方がいいのかが分からず、要領のいいやり方をするよりも、まわりまわって、なぜそのやり方が一番いいのかを理解した上で、そのやり方をすることで身についていく。

子供見ていてたまにイラつく自分を自省する瞬間が沢山ある。実に自分と部下との関わり合いにおいて必要な考え方だと思った。

おもちゃの遊び方が本来と違う

どの子供もおもちゃを買ってとせがむことがあるだろう。せがまれなくとも、親の方から買うこともあるだろう。でも、よく見ると、おもちゃの本来の遊び方と違い、結局ただ散らかるだけのことが多い。

これは、部下に説明もろくにせずに仕事を振り、部下が上司が期待した通りの仕上げ方をしなかった場合とよく似ている。

それなりに経験のある部下であれば、分からないことは今の時代であれば、検索したりして調べることもあるだろうし、分からないところを上司に都度聞く人もいるだろう。しかし、消極的な部下や同僚もいるだろうし、聞いたら怒鳴られそうだから、聞きずらいと思っている人もいる。

上司も大人も、期待をした仕事を求めるなら、それ相応の説明義務があることを忘れてはいけない。

よく転職してきた新入社員に対して、即戦力として雇ったんだから、言わなくてもできて当たり前という上司は多い。筆者は、それに対しては否定派だ。常識的なことはできても、その会社での期待や要求は教えなくては伝わらない。大抵、新入社員が期待に応えられない場合、その会社には、その部署や役割が定められていなかったり、ビジョンが定められていなかったり、研修や教育が提供されていなかったりする。

そういう企業は、恐らく7割くらいある。中小企業の場合、まずしっかりと定められたのはないと思って間違いない。筆者は、転職した全ての企業で教えてもらうということはなかった。基本的に、先輩についていき、見よう見まねで自分が引き継いでいく、というのを繰り返していった。

前任が既に退職している場合は、お恥ずかしながら、顧客に今までの流れを聞いたりしたものだ。

ただ、海外の会社は、そういうのが普通だ。基本的にTraningはない。


言っていることが伝わらない

子供は、色々説明したところで、理解しているのは、最後に話した短い文章の部分だけだ。何で何度言っても分からないの?と言っている親は沢山いると思う。筆者も口に出して言わなくとも、何度も心の中では思ったことはある。

大人は、自分の理解レベルで子供と話しているかもしれないが、子供には、理解できる言葉の表現数が限られているわけだから、その範囲内で伝えないといけない。短い文章なら子供も理解できる。

娘がまだしゃべる始めた時、あまり単語が分からなかったので、何かのやり方を教える時、「こうやって、こうやる」とだけ言って、見せていた。

いつの間にか、娘は「パパ、これは、こうやってこうやる」と繰り返し言いながら、色々と見せてくれるようになった。

あまり文章にはなっていないが、意思疎通が本来の目的なのでそれでいいと思う。

これも、上司と部下のコミュニケーションと同じだ。あるいは、経験のある人とない人とのコミュニケーションと同じ。経験が多い人は、少ない説明で勘が働くし、何を言わんとしているのかがすぐ分かるだろう。しかし、経験の少ない人からしてみれば、話の前段が概念にないので、ショートカットで説明をされても分からない。

これは、年下でも年上過ぎる部下であっても同じことだ

ITの時代に生きてこなかった人材に、突然紙の使用を禁止され、「データは全てクラウドに入っています」と言われても、「クラウド?」となる。「IoT」って書かれてあっても「何、この絵文字?」か「イオテー?」って思うだろうし、「IT」も「イットって何のこと?」と言っていた時代はあるはず。筆者の父は、引退するまで、PCに触ったことがない。経営者だったが、Eメールはプリントアウトしてもらい、返信は手書きをしたものをタイプしてもらっていたという。ガラケーですら受信しか出来ない。

年配者も概念が難しいというよりは、新しい概念を分かっている概念を使って説明してもらえれば分かるはずだと思っている。だから、教える側が変にプロだと分かっている人の言葉で話すので、理解が出来ないことが多々ある。よくいる自称ベテランマーケターだ。横文字の連発で結局何を言っていたかが分からない時がある。正直、こちらは米国に17年いたわけだから、英単語の意味くらい分かる。でも、その意味が分かったとしても、文章の全体の意味が分からない。だから、筆者は面接で横文字連発のマーケティングディレクターが相手だった場合、入社に興味がない意思表示をするようにしている。
実はよく分かっている

一方で子供も部下も実はよく分かっている場合が多い。自分なりの理解で、期待をしている回答は導き出せていることはある。言葉で聞くと分かっていないような返答でも、資料作成を依頼すると、分かっていないと出来ないところまで出来上がっている。

子供も大人も結局、出来ない人はいないと思っている。ただ、上手く伝えられないだけなのだ。

また父の例を挙げよう。

父は、引退後、外部とのコミュニケーションを絶っているので、しゃべることが出来なくなってきている。言葉が出てこないし、耳も弱く何を言っているのかも分からなくなってきている。年を取った証拠だし、痴呆が始まりかけているのかなと思うこともしばしば。

食事も自分の部屋で食べるようになったため、自分の部屋にもっていくのだが、よく食器を落とすため割るようになった。これも痴呆が進行している証拠だろうと思っていたが、最近分かったのは腕力の低下が大きな原因だった。

何年か前に帯状疱疹になったのだが、その際に左手の力が大幅に弱くなった。上がらなくもなった。筆者も帯状疱疹になった経験があるので、その痛みがどれほど痛いものなのかはよく分かっている。また治った後も、刺激痛ではないものの、痛みの名残を感じることは何年もあった。

その影響がまだ残っているようなのだが、本人もそれが原因だということを分かっていないため、家族に伝えられず、「また割った~!」と言われる毎日を送っていたのである。

万人が思っていることを想った通りに話せると思ってはいけない。自分の物差しで人を図ってはいけない。相手にいかに話させるかがリードする人の役目である。


実はよく覚えている。

しゃべれないが故に、子供はよく見ていると思う。見たことがそのまま行動に反映される。言葉もそうで、良しあしを決められないので、聞いたものをそのまま口に出す。なのでいじめなんかは典型的な例で、いじめをする子供の両親は、それに関係する言動が家庭であるはずだ。無意識的に差別的な行動をしたり、近所の人や学校の特定の子供を避けるようにほのめかしたりする言動があるはず。

そもそも、いじめや仲間外れなどの概念が子供は元々ないのだ。しかもいじめの仕方や仲間外れの仕方を教えてくれる学校や施設、教科書があるわけでもない。全ては、見たか聞いたかのどちらかだ。

子供のいじめが増えている理由は親にあるが、その親を作ったのは企業だと思っている。両親が貧乏な時代に育った人が、陰湿ないじめをするとは思えない。なぜなら、そんなことを考える暇もないくらいに貧乏で忙しいし、学もないからだ。

子供の記憶力をいい使い方をしてあげて欲しい。単純に、庭の植木の水のやり方、掃除の仕方、言われた通りにやりなさいというのではなく、ただ見せるだけだ。見る回数が多い程、それがその子供の普通になる。

会社においても、あーだこーだと部下にうんちくを吐くのではなく、自分がやっている姿を見ていれば、自然と周りは、そうやってやるんだと思い見よう見まねでやるようになる。実際にはやらなくても、やっている姿を頭に思い浮かべることはできる。


教えてもいないのに親を見て既に学んでいる

子育てに密接にかかわっている親御さんであれば、ある日突然、教えてもいない言葉話すことを経験していると思う。今の時代、YouTubeもあるので、新しい情報は無限にあるといっていい。明らかに自分は娘に対して話していない言葉でも、既に知っている。話せるということは、意味も知っているということだし、使い方も正しいところを見ると、やはり「親がなくとも子は育つ」という言葉は本当だと実感させられる。

同様に、会社においても、部下の評価をとにかく下げている上司がいる。しかし、その部下が嫌気がさし、転職をした先の企業で頭角を現すという事例がある。それは、急に能力が上がったわけではない。もともと、その能力があったわけだが、口うるさい上司が能力を押さえつけていたからに他ならない。

自分が、経営者だったら、吠えている人は上司には絶対抜擢しない。人材の能力を引き出すのに吠えるスキルは必要ではないと思っている。

子供の世話をしないまま子供が成人を迎えた父親は、恐らく部下の気持ちを理解するのは難しいだろう。分からない人の気持ちを理解するには、自分が理解できない状況にいなければ難しいからだ。

子育てに密接にかかわると、上手く子育てを出来ない瞬間を経験し、どうすれば上手くやれるかを考える機会が何度もある。これこそが、組織で部下や上司と向き合う時のヒントになることを覚えておいて欲しい。