ネットフリックスが誕生した時

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筆者1995年に渡米をした時、ビデオレンタルと言えばBlockbusterと言われるチェーンだった。それ以外にもあったのかもしれないが、基本的に知られているのはBlockbusterだった。

ビデオ、DVDのレンタルの他に、Nintendo64やプレステ、Xboxのゲームレンタルもしていた。またレンタルで疲れたDVDやゲームを廉価販売もしていた。

その傍らでNetflixが誕生した。1997年の話だが、その時期はまだ大学の寮に住んでいたため車も持っておらず、レンタルビデオをすることはなかった。Blockbusterを使うようになったのは、2000年以降だ。

その頃には、Netflix知名度を上げてきて、記憶に残っているのは、スーパーマーケットの入口に、Netflixの自販機のようなものが設置されていた。そこで借りてドロップして返却のような、そんなシステムだった気がする。

でも、基本的にNetflixのビジネスモデルは、好きなDVDを借りると翌日に郵送で届く。見終わったら、そのまま郵送で送り返してくれればいい、というものだ。サブスクモデルになっていったのもNetflixからだ。Blockbusterもまさか倒産に追い込まれるとは思いもしなかっただろう。最大で9000店舗も世界中で展開していたのだ。

倒産に追い込んだのは、Netflixをはじめとするオンデマンドのサブスク動画企業だ。正直、残念なのは、Blockbusterのような企業が、将来的にオンデマンドストリーミングになると予測して、オンデマンドのリーディングカンパニーになるべきなのに、そうならない点だ。

Netflixも最初は、DVDレンタルと販売を並行してローンチしたが、売上の大半がDVD販売の方だった。しかも、アマゾンも書籍販売からDVDを販売するのが見えてきた矢先のことで、アマゾンには勝てないと早々に見切ってレンタル一本にシフトしたのが、今のNetflixの姿だ。

しかし、なかなかレンタルの利用者は伸びなかった。正直、筆者もNetflixとHulu、Amazon Prime Videoの3つを体験しているが、軍配はNetflixとHuluに上がるが、微妙にNetflix よりである。

正直、動画の数ではHuluの方が多いようなのだが、個人のダッシュボードには、その無限の数の動画が推奨動画として出てくるわけではない。結局、動画数の多いHuluもNetflixダッシュボード自体は、同じだ。

Netflixが他の2つより優れている点は、字幕と吹き替えがリアルタイムで切り替えられる点。HuluもAmazonも字幕と吹き替えで動画が分かれている。字幕で見ていた動画を吹き替えで見たいと思ったら、吹き替えの動画を最初から回さなくてはいけない。

そういう意味で、Netflixに軍配が上がるかなという感想だ。

Huluは、キッズ専用のチャネルがあり、Netflixにはないアニメシリーズ、アンパンマンなどがある点で、子供がいる家庭にはいいかもしれない。筆者の家にはTVを見ない関係上、民放のアンテナが設置されていない。またDVDプレイヤーも置いていない。そういう家庭としては、アンパンマンのシリーズがあるのは助かる。

筆者もサブスクモデルは抵抗があった。しかもオンデマンドは、見る時間がないと思っていた。しかし、アプリ経由でスマホにダウンロードができるため、通勤に見れると知ってからは、サブスクが安く感じるようになった。

また家に帰ってから、料理を作りながら、掃除をしながら、お風呂に入りながらと、定額で好き放題見れるのは、BGMにもなったりする。そういう意味で、TVを見ない習慣が故に何年も休眠状態だったTVの使い方が完全に変わった。

今度は、最近のTVにNetflixAmazon Prime Video、Huluのアプリをダウンロードできるように設計されている。今まで外付けのケーブルでTVに移していた動画も、TVのリモコンで自由自在に操作できるようになってから、完全に民放から遠ざかった。アプリはYouTubeもついているので、正直、TV番組は不要になった。

当時のNetflixからこういう世の中になるのは思いもよらなかったが、大企業程、新しい風に対して怠慢になることで廃業に追いやられるいい例を見させてもらった気がする。