錯覚させるマーケティング

レクサス=アメ車の錯覚

レクサスは、トヨタのブランドですが

北米でサービスが開始されたため

私が北米に住んでいた頃は

レクサス=アメ車だと思っている

アメリカ人は沢山いました。

 

実際、デザインも高級車だし

価格は日本のレクサスよりも100万程安く

高級車の中では、まだ購入しやすい価格帯もあり

所有率も高い日本車でした。

 

アメリカ人にレクサスはどこの国の車なのかを

インタビューするとアメリカという人が多かった。

 

北米ではトヨタ車の占有率も高いですが

アメリカ人がアメ車に誇りを持つのは当然で

レクサスもそのモチベーションの理由の一つでした。

 

このように海外ブランドでも

現地でサービスを開始する企業は

どこの地域に行っても高いシェアを誇ります。

 

日本にも多くの外資系がありますが

その多くが、海外のありものをそのまま翻訳して

販売する、日本の販社のような位置づけの外資は多い。

 

そういう外資の日本現地法人の社長は

ほぼイエスマンにならざるを得ないのが真理。

 

日本で成功している外資

例えばコカ・コーラ社ですが

 

私が子供の頃に初めてコカ・コーラを飲んだ時

日本の飲料だとずっと思っていました。

 

またよく飲んでいたジョージアコーヒーは

コカ・コーラのブランドだとは知らなかったです。

 

つまり、外国のものと周知される前にユーザーになることは

一部の人からすれば、自分が最先端を行っていると思う

モチベーションにもなる一方で

外国のものは信用できないと思う多数派にとっては

外資系ブランドは敬遠されるものにもなります。

 

現にコカ・コーラは、本国程、日本では売れていないわけです。

スプライトなんて、ほぼ三ツ矢サイダーにシェアを取られていますよね。

 

いろはす(水)、綾鷹(緑茶)、ジョージアコーヒー(缶コーヒー)は

日本用に開発されているものです。

最近では缶酎ハイも始まりましたよね。

 

コカ・コーラ社には、DASANIという水が北米にありますが

DASANIブランドとはせずに

新しいブランド名で展開

 

ジョージアコーヒーは、缶のコーヒーの需要のない

北米にはありません。

 

いろはすのような水製品は、売上を上げる製品としての位置づけ

缶コーヒーは利益商材です。

 

飲料は自販機が最も利益を得られるチャネルで

ここまで普及しているのは日本くらいだと思います。

 

海外で自販機を屋外に設置したら

破壊されるだけです。

 

また缶コーヒーは、喫煙者との親和性も深く

たばこを吸うときに添える飲料として

日本では定番になっていたと思います。

 

一方でいろはすは、どのチャネルにも必ずと言っていいほど

置いてありますよね。

 

スーパーのチャネルでは仕切り価格が安くなるため

利益確保は難しいので、売上を重視する戦略だと思います。

 

国内の飲料シェアでは

サントリーがダントツですが

外資コカ・コーラは2位です。

 

海外のブランドが国内において

シェアの上位を取る事例よりも

日本に進出してきた

海外ブランド同士の中のシェア争いの方が

よく見かけます。

 

例えば、ビール

国内4大ビール会社のシェア争いに

海外ブランドが食い込む姿は見たことがない。

酒類では、海外勢は成功していないとみてもいい。

 

もしかしたら、日本の法整備上

コカ・コーラのような展開ができないのかもしれないですよね。

ライセンスが必要な業界ですからね。

 

コカ・コーラは、ロジを掴んでいます。

コカ・コーラボトラーズのトラックをよく見ますよね。

 

種類は、ライセンスをもつ卸または酒販店を経由しなくてはいけません。

 

コカ・コーラのように考えるのであれば

その卸を買収してしまえば

コカ・コーラのようになるのかと

単純に思ったりもしますが

どの卸も食品と飲料全般をもつ卸ですので

自分の専門外が増えることは

意外とリスクかもしれません。

 

あとは、卸は利益率はあまりよくないですから

メーカーとしては、持ちたくないかもしれないですよね。

 

いずれにしても、ロジを掴むことが

物流の世界での成功のカギを握っているような気がします。

 

楽天は自前で楽天ロジを持っていますが

最終的にJPと提携しています。

 

アマゾンは、ヤマトが離れたときに

自前のAmazon Flexを始めています。

 

私の理想は、業界から卸がなくなり

物流全般をアマゾンが担ってくれることです。

アマゾンが持っているロジを活用して

Amazon Wholesalerを立ち上げてもらいたい。

 

所謂、B2B向けEC。

メーカーはアマゾン一括納品。

テーラーは、アマゾンのB2BECサイトへアクセス

(今でもAmazon For Businessというのがありますが)

 

現在の卸は、メーカーが望むブランドコミュニケーションや

販促をしてくれません。

企業によっては、全て受発注の卸すらあります。

にもかかわらず、仕切り価格は安くされ

正直伝票屋になって動かずして利益だけとる。

 

しかも、帳合を守らないと文句ばかり。

またメーカーに対して態度もでかく

売ってやっているという態度です。

(実際に卸で働いていた時に

上司から聞いた言葉です)

 

アマゾンが一括でやってもらえれば

帳合が関係なくなる。

 

リテール側も仮にメーカーの欠品があったときに

代替品をアマゾンでなら見つけられます。

 

またアマゾンがロジをコントロールしてくれれば

ブランドコミュニケーションや営業活動は

メーカーが直接行うため、もれなく届けることができます。

 

ITの世界では分かりませんが

少なくとも有形資産に関する卸は

メーカーが求める魅力を失っています。

 

アマゾンには、何よりも早く

B2Bのアマゾンをインフラ化させて欲しいと思います。

 

多少脱線はしましたが

日本ブランドかと錯覚させられれば

普及力が拡大するという話でした。