正しい道の真理
正しい道は、険しいこともある
正直、往々にしてこの真理は正しいと思う。
「正しい」の定義によりますが、日本語でいう「本当」の意味でつかわれる「図星」という言葉があります。
これは、会話をしていてよくつかわれますが、往々にして、事実が周囲に対して胸を張って正しいことだ、と言えないことに自分がか関わっていたり、指摘されたくない否定的な事実を指摘されたときの「当たっているでしょう?」という意味でつかわれる言葉ですが、「本当」または「事実」という意味で間違いないと思います。
この「図星」になると、人は「事実」を嫌います。
簡単な道のりには、この指摘されたくない事実が多く絡んでいます。
後ろめたさがある事実に関係している人は多くいることでしょう。
会社が不正をしていたとして、その事実を下っ端の人間が見つけてしまった。
その事実を経営幹部に指摘した場合、2つの可能性があります。
- 経営幹部が不正に気が付き、不正を正す。
- 経営幹部が不正にが付かれたことをリスクを感じ、あなたを排除する
どちらも経験があります。
1の対応をしてくれた人は、不思議と他へ転職されるか、異動させられています。
つまり、理解を示してくれた人ほど、自分の前からいなくなるという真理があります。
多くの皆さんも、職場に限らず、自分に影響を与えてくれたり
自分のために動いてくれたりした人ほど、かなり高い確率で
自分の前からいなくなっているはずです。
逆に、自分に多大な負担や無駄な時間を与えた人ほど
いなくならず、自分の方が先にいなくなる確率の方が高いと思います。
ただ、ここにもまだ捨てたもんじゃない真理が隠されていて
あなたを苦しめた人というのは、他の人も苦しめている可能性が非常に高いです。
もちろん、特に標的になったのは、あなたかもしれないですが
その人のネガティブな態度を何とかしたくて困っている人は
かなり多くいるものです。
ネガティブな態度をとっている人は、同僚、部下であれば
上司の立場か、上の立場の人から諭してもらうことができるでしょう。
しかし、その人物が自分の上司、または社長であることもあります。
自分の職場の社長に標的にされたことが、実は2回、直属上司で1回あります。
結果として、私が先に転職しましたが
二人の社長は私の退職直後に辞職をしています。
直属の上司も、私の退職後、数年後に突然前触れもなく退職したそうです。
そのように、誰か一人を標的にする人は、周囲からも気づかれており
そういう人というのは、いずれ自分からいなくなるという真理です。
標的になっている場合は、毎日がつらいですから転職することをお勧めしますが
もし標的になっていない場合は、いずれいなくなるので
その時が来るのを待ちましょう。
正すことができる人に相談
まず、社内で上司などにハラスメントを受ける場合、人事に相談するかもしれません。
私がいた某日系企業では、人事が社長の血縁の旦那さんで気が弱く
社長をはじめ、各部署の部長からも下に見られていました。
そうなると、人事からの助言があまり頼りになりません。
しかし、外部から週数回だけ人事部長を雇っていました。
この方は、司法書士の方でもあり、血縁関係とも独立していたため
素直に相談ができ、なおかつ、経営幹部にも物申すことができる人でした。
この方に相談することで、私の上司との軋轢は、どちらかが辞めるまでは
解決に至らない状態と判断し、私の方から辞めることを申し出ました。
辞める当日まで、陰湿な扱いはありましたが、辞めれば解放されると
我慢をして転職活動期間を過ごしました。
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問題は、社長にハラスメントを受けた時です。
国内企業の時と、外資の時で1回ずつあります。
国内企業の時、私は海外での現地採用の人間でした。
採用されたときの社長は、駐在の方でした。
非常に理解力もあり、話を聞いてくれる方でした。
先ほど言及したように、このような人材は、自分の前からいなくなってしまいます。
案の定、入社して1年もたたないうちに帰国命令が下り、本業と関係ない
グループ会社へ飛ばされてしまいました。
次に社長へ昇格したのが、当時、同じように駐在で来ていた社員で
前社長を帰国させるよう動いた人物でもありました。
この人物が後に、私にパワハラをしてくることになります。
その人が社長になって初年度は問題なく時が経過しましたが
何か私に腹を立てるようになり、それがハラスメントへとエスカレートしました。
ハラスメントの内容は、仕事ができないような環境にさらされることでした。
一番多くのテリトリーを渡されましたが、一番出張費用が少なく
営業できない環境にされました。
それでも、飛行機代を削り、車で中西部まで往復し、通る個所にあるお客さんを
片っ端から訪問するキャラバンで営業を無理やりしました。
飛行機を使うよりは、安く済みましたし、宿泊するホテルもモーテルに近いので
安く済みました。
業績は上がりましたが、パワハラは収まることはありませんでした。
そんな折、社長が、私のエリアに出張に来る頻度が増えたことがあり
疑問に思い始めました。
今では便名をGoogleすると、その日程が出ます。
すると、出張先ではない場所が入っているのが何度が確認されました。
それに気が付いたのは私だけではなく、他の駐在のスタッフから
他の現地スタッフも行動がおかしいといい始めました。
出張と私用が混同しているということが分かったためです。
厳密にいえば、宿泊とかはプライベートの際は自分で支払っているので
問題ないといえば問題なかったのかもしれませんが
社内の誰もが行動を把握していなかったため不審に思ったというのが正しいでしょう。
最初、私がハラスメントだと周囲に相談した時、私の勘違いなんじゃないのか
と流されることが多かったのですが、その不審な行動の後、ハラスメントに関して
信じてくるようになりました。
ちょうど、そのころ、前社長が本社に戻れることになり
そのタイミングでハラスメントに関して相談をしました。
内容を理解してくれた後の返事には
「この事実を担当部署に報告することはできるけれど、その報告が原因で
会社にいずらくなる可能性も高くなるけれど、それでも大丈夫ですか?」
というものでした。
その時は、退職を覚悟していたので、先のことに関しては
既に動いているから、報告をしてもらいたい、と伝えました。
その後、海外事業部の人が出張で来られ実績報告などのミーティングで
招集がありました。
しかし、本当の理由は、社長の不審な行動に関するヒヤリングを行うためでした。
前社長が、人事へ報告を入れたのち、本部では大ごととなり
対策本部が作られたとのことです。
なぜなら、その問題行動のある方は、以前も同地区に駐在に来ており
公私混同がもとで帰国をされた方だったからです。
本部の人事も変わり、米国経験が長いということで戻してもらえましたが
やはり同じ公私混同の問題が報告されたため、帰国命令が決定されました。
ただ、あとに据える人は誰になるか、ということで、他の海外地区の方を
動かさなくなるため大ごとになった流れです。
最終的に、私はその方が辞める前に退職をしたため、すべては事後報告でしか
聞いていないですが、帰国命令が出たにもかかわらず受け入れ部署がなく
最終的には自分で退職をされたということです。
今回は、相談した方が、本部の人事部に話を通せる方に相談したことで
問題が解決されました。
次に、外資の例です。
ここは日本法人を開けたばかりの海外の同族会社です。
私が採用されたときの社長は、前の例同様、理解力のあるできる社長でした。
しかし、今回も入社して数ヶ月ほどで、この方は退職されます。
転職ではなく、長期の休暇を取り、そのあと自分で起業されたようです。
私が入社した際には、すでに新社長が決まっておりましたが
全くタイプが違う人物。ただ海外での経営に関して長い経歴があって
採用されたのだと思います。
しかし、新社長が日本法人を私物化するような不審な行動が目立ってきたことで
もともと彼の手腕に心配を抱いていたグローバルのヘッドが内々に
彼の不審な行動に関してのヒヤリングを我々に求めてきました。
営業を中心とするチームでヒヤリングに協力しましたが
これが仇となり次々にハラスメントの被害を受けることになります。
面食らったのが、我々はグローバルの営業ヘッドから依頼を受けてヒヤリングに
回答したにも関わらず、その調査でグローバル人事のヘッドが来日し
当の本人と話をして、今回の件は彼が変な報告をされた被害者であるという
結論に至ったということです。
グローバルのヘッドが主導で行ったことにも関わらず、
ヒヤリングにかかわった人間が自分の意志で報告をしてきたというように
報告されたのです。
この日を境に、なかなか見つからなかった営業&マーケティング統括部長を
社長の前職から引き抜き、その人を据えました。
前職の人の話では、この社長と新統括部長で、前職の社員の3分の2を解雇し
入れ替えたそうです。
彼が着任すると、真っ先に人が切られ始めました。
まずは、グローバルへ報告をした人物の一人である社員が
出社と同時にデスクに紙きれが置かれており、XXの部屋でXX部長がお待ちですと
書かれてあったのです。
行ってみると、「今、この瞬間から会社の出入りを禁止する。関係各所への
連絡も禁止。PCを置いてこの話が終わった直後から事務所を出ること。」
と言い渡され、解雇となりました。
その方は、契約で働いていましたが、契約満期まで3か月もありました。
そのため、満期までは給料は支払われるだけラッキーだよ、と捨て台詞を吐かれて
さよならでした。
その直後、社長より、その社員は、今、このメールをもって本法人に所属はしてない旨
通達が流れてきました。
さて、次の標的が私でした。
その方と私の共通点は、英語ができるということでした。
皆のコミュニケーションを英語にまとめたのが私とその方でした。
私への攻撃は、統括部長が着任してすぐの評価の面談の席でした。
社長は手を汚さず必要な内容だけを私に伝えて席を外し、
部長は私に会社を辞めた方がいい、という流れて話をしてきました。
その方との初めての面談で自主退職の圧力をかけられるのは何とも変な話でした。
この人物が来てから、次々と人が辞めさせらて行きました。
特に契約の人は、契約更新がなくなり辞めていきました。
明らかに人を入れ替えるために呼んだと誰もが勘繰るような動きでした。
私は、所謂、Performance Improvement Programのようなものを言い渡されましたが
その条件をクリアしました。
しかし、その上司は、条件をクリアしたのに辞めてくれというのも
変な話なので、あと3ヶ月は様子を見ます、という執行猶予みたいな言葉を
言い渡します。
しかしここで、神が下りてきたのか、突然、その上司が長期休暇を取ることになります。
体調を崩したことによる長期療養とのことでした。
その間、彼のポジションは不在として、戻ることを待つというスタンスとなりました。
私にとっては、戻ってくること自体が地獄の再開なので、迫りくる苦痛を待つような
日々が続きました。
数ヶ月が経過し、上司は戻ってきました。
それからは、私との接点は多くはありませんが、その代わりに
各営業は、全てキーアカウントを担当しているにもかかわらず
私からはキーアカウントを全て取り上げ、小さなパパママストアのみを
担当させました。
また新たに加わった営業メンバーにもキーアカウントを与え
私が担当しているアカウントが店舗を増やすと、別の営業に譲らされました。
モチベーションが低くなる日々を何とか続けた矢先
上司が再び長期療養でいなくなり、今度はメンタルを患ったということで
退職していきました。
これが1年くらいの間で起こったことです。
その上司が退職したのち、部長のポストが不在となりました。
私は、当時デジタルの商品を率先して販売していたことで
デジタル商品専属の担当をやってみないかと社長に打診され快諾しました。
その時点で、私は通常のセールスマネージャーから離れ
営業のアシスタントをしていた人物が私の引継ぎをすることになりました。
その時点で私はセールスマネージャーに戻れない状況になりました。
快諾してからすぐに新しいポジションの契約書にサインをする時期が来ました。
人事と社長と私で新しいポジションの契約について説明を受けているときに
私のポジションからマネージャーというタイトルがなくなっていたため
マネージャーのタイトルがないけどと確認したら
マネージャーではないから、年収は10%ダウンします
と初めて聞かされた。
この時点で、しまった!と思ったのですが、ダメもとで
「この契約に署名をしなかったらどうなりますか?」
と聞いたら、
「もう営業は人数足りてるし、空いているポジションもないから
辞めるしか方法がないです」
と伝えられたのです。
打診の際に確認しておくんだったと後悔をしましたが
相手の方が一枚上手でした。
鉄則ですが、快諾する前に給与がどうなるのかを示す必要があります。
相手が言わないようであれば、自分から確認しないと違法ともいえるような
圧力で攻めてきます。
新しいポジションは、3ヶ月後からの契約なので
急いで転職活動をして、1ヵ月は10%ダウンの給料で働くことになりましたが
何とか次の転職に成功しました。
もっと腹立たしかったのは、私が辞めるという通達があった日から数日後
私を除いてフィールドトリップがあり、その場で
社長が退職するという通達があったとのことです。
私に恨みを抱いていたのは、契約書サインの時にも表れていましたが
あのタイミングで社長が辞める通達するのであれば
私が新しいポジションを快諾した時には、すでに辞めることは決まっていたはず。
そこまで引きずり自主退職へ追い詰めた執念深さは見事かもしれません。
この件に関しては、人事も若いマネージャーしかおらず
社長にはモノ言えない人だったため、人事へ相談しても無駄だったでしょう。
そこで、最終日に、グローバルのオーナーで会長職に退いたばかりの方に
以下のような趣旨のメールを書いて事実を伝えました。
「社長は、就任した直後から不審な行動が目立ち、そのことでグローバルの営業の
ヘッドから不審な行動の調査に協力を依頼されて協力したものの
最終的に協力したメンバーがひどい圧力で退職を余儀なくされました。
日本の法人はまだ若いけれど、グローバルの働く姿勢が日本には全く
順守されていないので、一度、調査してみて下さい。
今日が私の最終日となりましたが、今までありがとうございました。」
という趣旨でした。
すると5分もたたないうちにオーナーより返信がきて
「一番つらいときに事実を把握できず、退職まで追い詰めてしまったことは
非常に申し訳なかったです。次からは、私(オーナー)独自で調査を入れます」
という返信を最後に事務所を後にしました。
後日談で、私が新しい職場へ転職して数ヶ月後、前職の方にお会いし
その後、どうしているのかを訪ねると、
私がメールで伝えた不審な行動をとっていた人達全てが
360度評価を受け、赤裸々に当時の横暴ぶりを指摘されたとのことでした。
当時の社長が一番横暴でしたが、上手いことフェードアウトしました。
Linkedinを見ると、当時の社長はシンガポールへ渡りまた社長業をしていました。
その事実を見ると、「正し」くするには権力が必要だという「真理」が存在します。
だから、簡単な道のりではない、ですよね、多くの場合。